スペインのパーティー島として知られるイビサ島とマヨルカ島にて「過剰な観光(オーバーツーリズム)」を抑制するため、午後9:30以降のアルコール販売を禁止する法律が2024年5月11日(土)より施行された。この法律は、マヨルカ島のパルマとマガルフ、イビサ島のサンアントニオを含むパーティーエリアで実施されるとのことで、午後9時30分から午前8時までのアルコールの販売は全面禁止となっている。
ただし、この法律はバー、レストラン、クラブには適用されない。


この新たな法律は、イビザ等の人気観光地で観光客らが不規則な行動を示したり、大声で話したりすることなどの「乱暴行為」「過度の飲酒」を取り締まることを目的としているとのことだ。

許可された場所以外での飲酒やアルコールの販売が発覚した場合、最大1,500ユーロ(日本円:約253,095円)の罰金が科されると BBC は報道している。

この新しい法律は、「反社会的行動​」を抑制するために2020年に可決され、施行後は少なくとも2027年12月まで継続されるとのことだ。バレアレス諸島観光評議会の広報担当者である  Luis Pomar(ルイス・ポマール)は2024年内にこの法律が必要なくなることを望んでいるため「(法律が施行されることによって)私たちは人々(観光客に)にどのように(観光地で)振る舞うべきかを教え込む」としている。

だが一方、Sky News によると、観光客が特定の場所で飲酒出来なくなるため、近隣地域で飲酒することになるとして、一部企業はこの法律を批判している。バレアレス州政府は「ヨーロッパの観光地で初めアルコール販売が制限されることになる」とコメントしている。