上半期JAPAN Hot 100では、2016 年後半の代表曲となった星野源「恋」が勢い止まらず、シングル・セールス以外のダウンロード、ストリーミ ング、ラジオ、Twitter、ルックアップ、動画再生の6指標で首位となり、2位以下に大差をつけ1位を獲得しました。星野源「恋」は、シングル・セ ールスにおいては AKB48「シュートサイン」を下回りましたが、ダウンロードではこれを遥かに上回るセールスを記録。いったんヒットのサイクルに 入ると、デジタル領域で爆発的な広がりを見せるという10年代のコンテンツマーケティングの典型を見せました。もう一方注目すべきは欅坂46の躍進です。動画再生での上位をキープし「二人セゾン」、「不協和音」、「サイレントマジョリティー」の3曲がトップ10入り。ダウンロードやストリ ーミングでも強さを見せるなど、メディア露出によりグレー層も取り込み、ファン層を拡大させました。

上半期【JAPAN Hot Albums】では、惜しまれつつ解散したSMAPの『SMAP 25 YEARS』がセールスで大きくポイントを稼ぎ首位となりました。本作は上半期にリリースされたアルバム作品の中で唯一ミリオンを達成。断トツのCDセールス数と、ルックアップ(PC による CD 読み取り数)でも4位に入るポイントを加算して、JAPAN Hot Albumsを制しました。

2016年と2017年の上半期HOT 100で各週のポイントの割合を比較してみると、ストリーミングが62.49%と一番の伸びを示し、次いでルックアップが 51.68%、動画45.05%と続き、ダウンロードは8.33%とほぼ横ばいだったということが分かりました。そして、シングル・セールスは20.37%、 ポイントが増加しました。2016年の上半期と2017年の上半期を比較してみると、「恋」「PPAP」「前前前世」のように、コアファンの枠を越えて訴求 した“ヒット曲”の有無だと言えるでしょう。そして、これらの楽曲が牽引して潜在的な音楽ファンの掘り起しが起き、音楽との接触機会自体が全体 的に増えた 2017 年上半期となりました。

★Billboard JAPAN Hot 100
<総合ソング・チャート上半期>

1「恋」星野源
2「二人セゾン」欅坂 46
3「PPAP(ペンパイナッポーアッポーペン)」ピコ太郎
4「不協和音」欅坂 46
5「インフルエンサー」乃木坂 46
6「前前前世」RADWIMPS
7「サイレントマジョリティー」欅坂 46
8「TOKYO GIRL」Perfume
9「シュートサイン」AKB48
10「ダーティ・ワーク」オースティン・マホーン

★Billboard JAPAN Hot Albums

1『SMAP 25 YEARS』SMAP
2『アンコール』back number
3『サムネイル』AKB48
4『Ambitions』ONE OK ROCK
5『THE JSB WORLD』三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE
6『Fant ôme』宇多田ヒカル
7『人間開花』RADWIMPS
8『ゆずイロハ 1997-2017』ゆず
9『THE KIDS』Suchmos
10『生まれてから初めて見た夢』乃木坂 46

★Billboard JAPAN Hot Animation

1「前前前世」RADWIMPS
2「orion」米津玄師
3「OVER THE TOP」Hey!Say!JUMP
4「バグっていいじゃん」HKT48
5「ようこそジャパリパークへ」どうぶつビスケッツ×PPP
6「Catch the Moment」LiSA
7「渡月橋~君 想ふ~」倉木麻衣
8「一滴の影響」UVERworld
9「なんでもないや」RADWIMPS
10「どこまでも~How Far I'll Go~」加藤ミリヤ

★Billboard JAPAN Top Artist

1星野源
2RADWIMPS
3ONE OK ROCK
4欅坂 46
5back number
6SMAP
7三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE
8AKB48
9乃木坂 46
10Mr.Children