オランダ出身のDJ / Producer、Oliver Heldens(オリバー・ヘルデンス)が、自身のTwitter でスクリーンショットと共に以下のように投稿した。

現在の EDM 業界の "音楽性" について僕が思ったことを少しみんなに共有したいなって思った。みんながどう思っているかもすごく興味があるよ!

僕は最近、一般的にダンスミュージックはもっともっと「音楽的に面白く」なれるんじゃないかと考えている。多くののプロデューサーは様々な理由で自分たちの音楽を譲渡しているんじゃないかな、と。例えば、楽曲から豊かな音楽性をわざと少し差し引いたり、曲をシンプルにしたり、トレンドなサウンドをわざと使ったり……そうすることによって "カッコいい" 曲になるし「DJ に優しい曲」になる。そうすることにより、他の DJ たちがその曲を使いやすくなるし、実際に使ってくれるようになるからね。(もしかしたら単に "カッコいい"ってだけの時もあるだろうけど)。

でも僕がこう言うからといって、変な風に捉えないで欲しい。これは特別に悪いということではない。僕自身も小さなクラブで掛かっている曲がとても大好きだ。それが例えハウス、テクノ、トランス、エレクトロ、ジャングル・ドラムンベース、ハードダンスでもね。最小限にすることが良い場合もたまにはある。だけど、もっとたくさんのプロデューサーたちに、今自分に与えられている居心地の良い場所から一歩抜け出してみて欲しいと思っている。そして心と魂が思うままに音楽を描いて欲しいと思っている。このブランドに合うかな? とか他の DJ はこの曲を使ってくれるかな? とか、このレーベルやあのレーベルが契約してくれるかな? とか、そういったことを心配せずにね。
僕は完全に信じている。エレクトロダンスミュージックの世界はもっともっと音楽性を豊かにできるって。可能性は無限だ。それに現在のテクノロジーがあれば、音楽のアイディアやコンセプトといった夢を形にすることは、手が届く場所にある。他のアーティストとのコラボも、今はオンラインがあるから簡単にできる。だから一般的にそういったプロデューサーたちが「カッコいいと思われる」「型にハマるか」なんてことを考えずにできたら、結果的にもっともっと「音楽的に面白く」なれるんじゃないかな。たくさんの音楽、コラボ、プロジェクトがそこから出てくると思うんだ。

これはただの僕の意見だけど、みんなはどう思う?

どの世界でもどの業界でも「成功」そして「プレッシャー」はつきものだが、そのための足枷を跳ね除けて自分自身に正直でいることが Oliver Heldens のように成功するための秘訣の一つなのかもしれない。


Oliver Heldens は2020年に入って Remix、コラボを含めると6曲をリリースしている。Oliver Heldens と言えばフューチャーハウスのパイオニアとして知られているが、ここ最近の Oliver Heldens のサウンドは進化を見せており、次世代アーティストの1人で日本でも絶大な人気を誇る Mesto(メスト)とのコラボし、どこか懐かしさを感じさせる80年代ディスコ風のテイストに Oliver Heldens サウンドを加えた新境地を開拓している。


そんな Oliver Heldens は、TCPT Presents 新木場 ageHa、新宿 WARP、大阪 CHEVAL に今年5月に来日予定だったが、こちらは新型コロナウイルスの影響で延期になってしまっている。延期となってしまっている来日日程が決定するのを楽しみに待ちたい。

Oliver Heldens

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