ロシアとウクライナの緊迫した状況を世界中が注視する中、音楽シーンでもこの二国間に関しての意見が飛び交っている。
新型コロナウイルスのパンデミックや、black lives matter のムーブメントといったものに対して、これまでもシーンのアーティストや影響力を持つ人物たちが彼らの考えを公表したり、応援や哀悼の意を表明してきたが、ロシアのウクライナへの侵攻は、音楽シーンにとって、それらにも劣らない大きな衝撃であったに違いない。

アーティストたちが SNS で公開した彼らの言葉をいくつかご紹介しよう。
EDM シーンで最も影響力を持つアーティストのひと組である Swedish House Mafia(スウェディッシュ・ハウス・マフィア)は、以下のようなコメントを発表している。
 

今日、ウクライナでの戦争についての壊滅ていなニュースで目が覚めた。全世界でそれが終わった後も、戦争が今だに選択肢の一つであることは、悲し過ぎることだ。互いに気遣おう。(ハート)

まさに祖国が攻撃を受けている状況にあるウクライナ人プロデューサー、Woo York(ウー・ヨーク)は以下のように語っている。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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ロシア軍によって攻撃されたウクライナの都市で、ロケットストライキが始まった。声明なしにはいられない。これが我々が育った国だ。ウクライナの国旗の色を誇らしげに表し、世界中をプレイし、私たちの国を支え、発展させようとしている。これが私たちの家だ。私たちは全てのロシア人にこれを止めて、文明世界を守るための全てを行うように求める。あなたの国では、多くの発言とリクエストを受けているが、今、あなたは私たちと全ての民間人があなたの国からの攻撃や死を止める必要がある。皆さんのサポートが必要だ。ウクライナと世界を支援しよう。

攻撃を受けているウクライナ人はもちろんだが、世界中から敵視される状況に陥ってしまった一般のロシア国民の中にも、自国のトップの非道な行いに混乱し、心を痛めている人は多い。ロシア人 DJ/Producer の Arty(アーティー)は、自らの祖国の行いに対する苦しい胸の内を明かし、自国の政府に対して抗議している。
 

そして今日、僕の心は壊れている。
僕は、戦争が今でも選択肢であると信じることを、単純に拒否する。
どうか、戦争をしないで! 我々には平和が必要だ!

トランスシーンの帝王 Armin van Buuren(アーミン・ヴァン・ビューレン)も、この状況から受けた衝撃を隠しきれていない。
 

私は深くショックを受け、ウクライナで起きている暴力に恐怖を感じている。
私の考えと祈りは、影響を受けたすべての人々と共にある。
互いを気遣い、強くあろう!(ハート)

The Chainsmokers(ザ・チェインスモーカーズ)も以下のようにコメントしている。
 

今日が世界を永遠に変えるような日でないことを祈る。パンデミックから、人生を当たり前のことと思わないということを学んだ気がする。