ハウス DJ/プロデューサーの Solomun (ソロモン)が、人気 DJ/プロデューサー Mark Knight(マーク・ナイト)の名門レーベル Toolroom Records の SNS に登場し、近年議題に上がりがちな "ダンスフロアでの携帯電話使用" について自身の見解を述べた。
 
Solomun は以下のようにコメント。

(一部翻訳)
最近、我々は「今この瞬間」に存在することがどんどん難しくなってきていると感じる。特に、SNS の存在がそれを難しくしている。
ダンスフロアでずっと撮影したり、スマホで何かを書いていたり、本来のパーティーとは関係のないことに気を取られている人を何度も見てきた。

思い出を残したい気持ちは理解できる。でも、そのせいで「今」を見失ってしまうのは非常にもったいないことだ。

「音楽はすべての人を愛している」と言うとき、それは音楽のもとに人々が一つになり目覚めさせる勢いが必要だという意味でもある。

そしてそれは自分の音楽であっても、仲間の音楽であっても、クラシックでもロックでも構わない。大切なのは「ながら聴き」ではなく、音楽に本気で向き合うことだ。

私の経験では、音楽が最も高く昇華されるのは、特別で、ある意味 "神聖" な空間において、全身全霊で楽しむときだ。

人と音楽が本当にひとつになれるその空間には、何の邪魔もいらない。ただ音楽と、そこにいる人々と「今」という瞬間だけがあればいいのだ。

この投稿に多くの音楽ファンが反応しており、「本当の記憶は携帯電話の中ではなく、自分自身の頭の中である」といった声が上がっている。
携帯電話はとても便利で、瞬間を捉え、SNS ですぐに共有し、ソーシャルネットワークは繁栄する。またアーティストは、自分の作品を宣伝するために SNS を使用する。そのようなプラス面の一方で、Solomun が発言しているようなマイナス面も大きい。

ダンスフロアには多くのファンがいるのにも関わらず、DJ はファンとの間に断絶を感じているようだ。多くの人々が携帯を掲げているため、DJ は人々の顔でなく、携帯だらけのフロアを見ることになるからだ。その光景は DJ たちがプレイする際のエネルギーに悪影響を与える可能性があり、またそういった状況がパーティーの雰囲気を壊してしまう、と危惧する声も挙がっている。