エレクトロニカの辺境に孤高を持し中道をいくトラックメイカー、Echo in Mayの1stアルバム「In Between The Last Tone And Silence」が発売された。

オリジナルトラックのライブを中心に、大型ハウスイベントでのマッシュアップライブなど、都内クラブで多くのイベントに出演し、企画、運営にも携わってきた。Ableton Liveと専用midiコントローラーAKAI APCシリーズを用い、パターンの切り替えとフェイダーでのミキサーワークでライブするスタイルだ。アナログシンセの暖かみのある感触から、複雑なオーディオデータの切り貼りにいたるまで、繊細かつ多彩な手作りの音色作りを得意とする。時に音像を乱すような展開、刺激的なビートは詩情と衝動を孕み、ミニマリズムを基調に緻密に組み合わされたシークエンス、叙情的なメロディーはせつなくも激しい。枠の無いビートメイクによって様々なグルーヴを操り、中でもポリリズミックなビートの構築は秀逸だ。奇を衒う斬新さはなくとも、たゆまぬ実験精神と確固たる意思を感じさせる密やかなオリジナリティが根底にある。個人からの発信にこだわった結果、自身のレーベルとしてFluxiaをたちあげ、共に満を持してのアルバムのリリースだ。

Echo in May オフィシャルサイト