ここ最近ニュースを騒がせているイギリスがEUを離脱するという"Brexit問題"(British+exitの造語で、「イギリスのEU離脱」の意味)。23日にEU離脱の是非を問う国民投票が行われ、24日の開票で離脱派の勝利が確定し、EU離脱が濃厚となった。

まずイギリスはThe BeatlesやQueenなどといった代表的なアーティストが多数おり、現在もチャートを席巻している。

Calvin Harris


イギリスのスコットランド出身。年間収入ランキングDJ部門で常に上位ランクインし、EDMシーンを席巻している。

NERO


イギリス出身の2人組ダブステップユニット。今年9月に開催されるULTRA JAPANではライブセットを披露する。

Disclosure


マンチェスター出身の兄弟ユニット。HOUSE・UK Garageを独特の世界観に落とし込んだスタイルが爆発的にヒット。今年はフジロックのWHITEステージのヘッドライナーを務める。フジロックのチケットはiFLYERで販売中!

 
 
 
 

The 1975


Disclosureと同じマンチェスター出身のオルタナィブロックバンド。見るものが引き込まれるステージ演出と甘くて中毒性のある音楽にハマる人続出。今年は1月の単独公演に続き、SUMMER SONICでも来日。


このBrexit問題が上にあげたアーティストをはじめとした音楽業界にどのような影響を与えるのか、その一部を紹介する。

ヨーロッパツアー問題

イギリス在住アーティストがヨーロッパツアーを行う場合、これまではEU国同士での移動であるため比較的問題がなかった。しかし離脱する場合はEU諸国でのビザの発行が必要となり、これまでのように簡単にヨーロッパツアーを行うことができなくなる。イギリスのとあるチケットサイトではイギリスで開催されるフェスティバルのチケットの54%がイギリス国外の観光客が購入されていた。イギリスの音楽市場はヨーロッパ諸国によって支えられているもので、ヨーロッパツアーを行うことは欠かせないことなのだ。

著作権問題

EUは著作権に関する条約があり、その条約に従っていたのだがEU離脱によって事情は変わってくる。さらにEU加盟国でないとなるとCDなどの出版物に関税が発生し、売り上げにも影響を与える。現状としてイギリスで活動するアーティストたちはヨーロッパ諸国での売り上げに頼っており、イギリスとEU諸国との間に壁が作られることになる。そういう経緯もあってか、イギリスに拠点を置くレコードレーベルの多くがBrexit問題に対して残留派だった。


以上にあげたように、EU離脱後の音楽市場に多少なりとも影響があることは紛れも無い事実だ。これからの音楽業界の動きにも注目しておこう。