日本のミュージック、ポップカルチャーを牽引するWARNER MUSIC JAPANとASOBISYSTEMが手掛ける最新型LIVE&PARTY「YYY(ワイワイワイ)」。
7月17日に開催されたVol.1は会場を新木場STUDIO COASTに移し、規模を拡大して開催された。

「YYY」は「中田ヤスタカ(CAPSULE)」「kz(livetune)」「tofubeats」「banvox」の4名で構成される次世代型イベントであり、古今東西の音楽を咀嚼し、DJ/アーティスト、そしてプロデューサーとして全世界から注目を集め続けるカッティングエッジな4人がレジデントを務める。実質2回目となる今回も開演前から多くの観客が詰めかけ、全世界から注目を浴びる4人の登場を、この日を心待ちにしていた観客は楽しげに待ちわびていた。

超満員となった「YYY Vol.1」のオープニングを飾るのはtofubeats。
ジャパニーズポップカルチャーとダンスミュージックを見事に組み合わせる今最も勢いのあるプロデューサーである。この日もここぞとばかりに温めていた楽曲を惜しみなく披露。自身の楽曲「STAKEHOLDER」にKOHHのラップを乗せたマッシュアップで幕を開けた。 序盤からアクセル全開で攻めるtofubeatsのプレイに観客は乗り遅れることなくヒートアップ!コールアンドレスポンスやユーモアのあるMCで一体感を生み出し、神聖かまってちゃんのボーカル、の子をフィーチャーした「おしえて検索」ではフロアにいる全員が喝采を送った。セットの後半では自身の得意とするディスコティークな楽曲を披露。森高千里を迎えた「Don't Stop The Music」や藤井隆を迎えた「ディスコの神様」など、自身の名曲を次々に繰り出す。「朝が来るまで終わる事のないダンスを」ではマイクを握り歌い上げる、最後は自身の代表曲「水星 feat. オノマトペ大臣」でフロアが心地良く揺れた。




続いて、2番手としてステージに上がったのはkz(livetune/livetune+)。
プロデューサーとして複数の名義を使い分け、ZEDD、Afrojackなどの世界的なTOPアーティストを始め、数多のダンスミュージックよりのRemixワークを手掛ける”テン年代”最重要クリエイターの一人であるkz。彼が制作を手がけたセブンシスターズの「Seventh Haven」を皮切りに素早いミックスで勢いのあるスタートを切った。自身が手がけた楽曲だけでなく、Kill The Noise「FUK UR MGMT」のRemixやMat Zo & Poter Robinsonの「Easy」をはじめとしたエレクトロ、ダブステップ、ブロステップなどといった幅広い選曲にJ-POPを織り交ぜる、kzが確立した独自のスタイルを存分に発揮。徐々に観客もkzの音楽に引き込まれていき、フロアが一体となってジャンプ。livetune+名義での楽曲やRemixもプレイし、複数名義を使い分ける彼の魅力が最大限に引き出されたプレイに観客もレスポンスで応じ、見事なステージングを披露した。




そして3番手に登場したのはbanvox。
2011年に鮮烈なデビューを果たし、デビューから僅か2日で世界中のアーティストが注目するアーティストとなった伝説を持つ彼が1曲目としてプレイした「Summer(VIP Mix)」でフロアはすでに沸騰状態。序盤から「New Style(VIP Mix)」や「モード学園」の「Occasion」など、自身の作品を惜しみなく披露。海外の大型フェスにも出演し、国内では海外アーティストと共演を重ねる経験を生かし、Ghastlyの「Get On This」やValentino Kahnの「Deep Down Low」など、まさに世界規模で活躍するbanvoxならではの、ダンスミュージックシーンのトレンドを完璧に押さえたセットであった。banvoxのレーザー演出は渋谷を拠点とし、全国各地からのオファーが殺到しているhuezがステージに華を添えた。

なお、先に挙げた楽曲「Occasion」は「モード学園」のCMに起用されている。このCMは「誰かの夢じゃ、先に行けない。#MYMODE」というメッセージを込めたCMとなっており、何者にもとらわれることなく、どんなカタチにも変わっていくことができる未完成な「夢」は、水による有機的な変幻自在のドレスとして映像で表現され、映像とシンクロした力強いビートのサウンドでbanvoxが強力に後押ししている。




最後に登場したのは中田ヤスタカ(CAPSULE)。
Perfumeやきゃりーぱみゅぱみゅのプロデューサーとしても活躍する彼は様々なレギュラーパーティを持ち、大型フェスや海外イベントにも出演。まさにトリを飾るのにふさわしい存在だ。banvoxの勢いをそのままに引き継いだ中田ヤスタカは得意とする独自のサウンドでフロアをしっかりロック。バウンス系やトラップ調のジャンル傾向は見事なまでにフロアを揺らしていた。そして中田ヤスタカのメインユニット、CAPSULEの「Another World」や「Hero」では観客を熱狂の渦に巻き込んだ。そして、きゃりーぱみゅぱみゅの「CANDY CANDY」のRemixやPerfumeの「Glitter」など、自身のプロデュース作品で沸点に達しているフロアをさらに加熱させる。

完全に中田ヤスタカワールドの虜になったSTUDIO COASTのフロアは音楽を通して一体となり、歓声、手拍子、ジャンプで彼のパフォーマンスに応えた。アンコールでは観客の声や顔を見て、掛けた曲はPerfume「レーザービーム」。大歓声で包まれ最高のフィナーレを迎えた。




それぞれ独特の個性を持ち、世界からの注目を受ける4人のアーティスト。彼らのパフォーマンスに魅了され、終始ハンズアップしていた観客の姿はまさしくイベントタイトル「YYY」(ワイワイワイ)の形象であった。フロアを演出する観客の姿があってこその「YYY」。次回Vol.2への開催を待つばかりだ。