姿形は人間だが、中身は「焼肉」という儀式そのものである。
不定期で催される「好きなことを好きなだけやるパーティー」として悪評のある「DOGE座」のレジデント。エレクトロ・スウィングを右手に、テキーラ・シングル・ロックを左手に、鋼の心で現代のダンスホールをゴー・バック・トゥ1920する怪腕。
小学生の頃に渡辺貞夫に魅了されてよりソニー・ロリンズを代表とするジャズ及びブラックミュージックに憧れ、アルト・サックスを始める。8歳の頃トム・モルターの"Monster Rock"をプレー。類稀な音感の無さにより大成せず。中学の吹奏楽部で続けることを試みるも、何かを悟った部活顧問によりテューバへ転向させられ、その後高校の青春もヘヴィかつラージなラッパと共に歩むこととなった。グスタフ・ホルストやアルフレッド・リード、J・P・スーザなどを演奏。関西大会に出場する程度の能力を持つ。
吹奏楽を離れ自分の好きな音楽を見つめ直すべく、軽音楽とダンスをかじる。矯正された音感と習得した歪なスクリームでボーカルを務めた。音楽経験を広げる中でポンキッキ時代から耳に残る電気グルーヴの石野卓球氏のギグに衝撃を受け、友人の機材を借りてDJをはじめる。ひたすらミニマルをプレーしていたが、出演を重ねるたびにその実はジャズにあると気づきエレクトロ・スウィングに傾倒していく。
ところでTorrid Motorと竜舌蘭の酒の盃を交わすか、今すぐ踵を返しおうちに帰るか、その二つは雲泥である。
その先に待つ誰も知らぬ天の園へ駆けるか、苦渋滲む定命の常世に留まるかの差だ。
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そして衛兵は、彼にこう告げた。
“I used to be a DJ like you; then I took an arrow in the knee.(昔はお前のようなディスクジョッキーだったが、膝に矢を受けてしまってな・・・)”
(Artwork by MARVELOUS INK)...
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