トウキョウ・デジタルミュージック・シンジケイツ株式会社(以下、TDMS)は、独自のファンディングシステムによるレコードのプレス製造と販売、そしてデジタル配信を融合した音楽プラットフォーム「Qrates(クレイツ)」を2015年4月初旬にローンチすることを発表した。サービスのローンチに先駆けて3月20日(金)、サービスの概要を記載したティザーサイトを公開した。

 
Qrates(クレイツ)とは?

レコードのプレス製造と販売、そして高度なデジタル配信を一元的に提供
音楽フォーマットの主流がCDへと変化した1999年頃を境に、世界的に販売量が減少した「アナログレコード」ですが、近年のデジタル化の反動によって様々な世代からその価値を再発見され支持を取り戻し、アメリカとイギリスでは2007 年頃から急速に売上を伸ばしている。アメリカでは昨年2014年、前年を52%上回る920万枚が販売され、過去20年間で最高の販売量を記録しブームは世界中に飛び火をし、ここ日本でも昨年頃から徐々に賑わいを見せている。TDMSは、この世界的な現象を背景にして、アーティストや音楽レーベルがレコードのプレス製造と販売をダウンロードやストリーミング配信などの高度なデジタルソリューションと併せて、ワンストップで実現できる新しい音楽プラットフォームQrates を4月上旬にローンチ。

ファンディングで変わるレコードの作り方、売り方
現在、アーティストや音楽レーベルがレコードプレスをオーダーするには、最低300枚程のまとまったロット数での工場への発注、そして数少ないレコード販売店で取扱ってもらう為に強力な流通のパートナーが必要となり、知名度や資金力の少ないアーティストにはもちろん、大手音楽レーベルにとっても気軽にレコードを製造し販売する事は難しい状況だ。また少ロットのオーダーでは製造単価が上がってしまい、流通手数料と小売りマージンを加えるとアーティストや音楽レーベルには収益が戻りにくいビジネス構造があり、継続的な製造販売については諦めざるを得ない現実がある。Qrates は、アーティストがストリーミング 配信やダウンロード販売を使い、ファンに先に作品を聞かせながらレコードの予約を募集する事で100 枚からの少ロットでもリスクを負うことなくプレスオーダーができ、募集枚数の完売時には収益も受け取れる独自のファンディングシステムを開発。このファンディングシステムによりアーティストはプレス製造にかかる費用や在庫リスクを気にせず、100 枚以上ならば一枚単位で最適な数量をプレスし、ファンの手元に直接レコードを届ける事ができる。また価格を自由に設定し直接ファンに販売でき、製造原価の他はQrates の販売手数料として差引く15%以外はすべてアーティストや音楽レーベルに支払われるため、従来のレコードビジネスでは考えにくかった収益性を実現。

その他の主な特徴と機能
・ ジャケットやラベルなどアートワークの発想に最適な3Dデザインツール
・ 製造枚数や販売単価などをシミュレーションしながらビジネスをコントロールできるマネージメント機能
・ フリーダウンロードやレコード購入者特典としてのボーナストラックの提供など、アーティストのニーズに合わせた自由度の高いデジタルプロモーションが可能
・ 音楽がどのようにファンに聞かれているのかを的確に知るために重要なマーケティングスタッツ機能

プレス製造だけのオーダー、手元の在庫を販売するショップ機能としてなど使い方は色々
Qratesではレコード販売の様々なケースやニーズに応えるため、ファンディング機能を使って予約を集めて製造販売するサービス以外にも、プレスだけをオーダーしてご自身で全て買い取ることはもちろん、その他のプレス工場を使って作られたお手元の在庫を販売するショップ機能や、それらを組み合わせることによって様々なキャンペーンを実現できる。

クールなアイデアでプレミアムなレコードをファンに届けられる
Qratesではアーティストのアイデア次第でレコードと音楽をプレミアムな形と価格でパッケージして販売できる。例えばジャケットをデザインしたTシャツにサインを入れたり、レコードを購入したファンのみが入場できるライブチケットを組み合わせたりなど、世界でここでしか買えない特別なパッケージ販売が可能だ。



Qrates のサービス利用料
・ サービスの基本利用料:無料
・ 販売手数料:販売が成立した時のみ総額合計の15%、その他製造を伴わない販売のみの利用時は販売総額の10%

Qrates のローンチスケジュール
2015年3月20日(金)ティザーサイトのローンチ
2015年4月初旬 β版サービスの正式ローンチ

Qrates のアクセス方法
URL: qrates.com