Zedd、deadmau5、Skrillex、Dillon Francis、Calvin Harris、Zeds Dead、Galantis、Major Lazer、DJ Snake、Mija、Alison Wonderland、そのクライアントリストは果てしない。
上記に挙げたDJたちは、ほんの一部のしか占めないプロの写真家こそRukes。
彼の元には、アーティストのみならず、クラブやフェスまでもがオファーをしてしまうほど、彼の写真で私たちは毎回のフェスでの素晴らしい思い出を蘇らせる。まさに、「百聞はに一見にしかず」を思わせる彼にiFLYERが直撃インタビュー。
 




ULTRA JAPANの3 DAYSの仕事のために来日したRukesは、AWAブースに遊びに来てくれ、そこでインタビューを実施!
意外なDJの素顔や彼のキャリアの経歴が明かされる!



日本は、世界で好きな国の一つと多くのインタビューで言っていますが、なぜ日本が好きなんですか?

全部だよ。日本はどこ歩いていても、何か興味深いものがある。だって、二日前に、だいたい17KM(11M)くらい歩いたけれど、昼からディナーまで見たり、食べたりするもので埋め尽くされている。これだけ多くの来日回数を重ねると、もうやりつくしたのではと思うんだけれど、毎回来ると、その都度、新しいものがあって、毎回新鮮だよ。
 

*上記のツイートからも見られるように、Rukesは歩きながら日本を超満喫!

食べ物も楽しみですか?

それは日本へ旅するときの一番の醍醐味だね。毎回来日するときは、行きたいレストランや食事店のリストを作成して、できるだけ制覇しようとしているんだよ。
 


今回も築地市場の寿司からミシェランガイドに乗っているトリュフのラーメンまで色々食べることができた。来日する度に、新しい店やレストランを挑戦することを自分の中のルールとしているけれど、唯一例外がまい泉のとんかつ。あれは格別だよ。

それだけ日本を気に入っていただけて、光栄です!
ここでまだあなたのことを知らないかもしれない日本の方々に自己紹介をお願いします。


もちろん。僕は、Drewと言って音楽業界ではRukesとして知られているよ。
12年前くらいに写真にはまるようになったけれど、今のようなフルタイムのEDM専門の写真家になる経緯はある意味、偶然の出来事だったよ。当初は、ビデオゲーム業界で働いていたけれど、週末は、地元のクラブAvalon HollywoodでHybridやSashaなど好きなDJを見に行くようになった。そして、カメラも一緒に持参するようになって、趣味の一環として気軽にクラブで写真を撮ってみようと思ったんだ。

そして、実際に撮った写真がクラブの運営側にも評価されるようになって、そこからもっとカメラを独学で勉強して、約1年後には、Avalon Hollywoodが僕をフルタイムの写真家として雇ってくれたんだ。それがいわゆるEDM写真家としての人生のスターティングポイントかな。

そこから、初めて正式のフェスティバルの公認写真家となったフェスはなんでしたか?



確か2006年のTogether As One Festivalだよ。その時に誕生したのが僕のスタイルであるDJの後ろからの手を広げた写真。Christopher Lawrenceだったよ、その時は。
歴史を感じますね!そんなRukesは今多く仕事をしてきたDJの中でも特にZeddと仲良しですね。Zeddとはどのように会ったんですか?



実は、彼の家が僕の所から5分しか離れていなから、地元友達のようなもの。
だから、もし彼がLAに戻っている時であれば、普通に彼の家に遊びにいくよ。

出会いは、deadmau5を通してがきっかけだったんだ。
2011年にdeadmau5のアジアツアーに同行していて、香港、シンガポールや台湾を巡っていたんだよ。そのツアーのオープニングアクトにZeddが抜擢されたことがきっかけで、deadmau5が僕にZeddを紹介してくれた。それが初対面の時だよ。

そこから、ZeddがAvalon Hollywoodでギグをやる機会があって、その時に、「新アルバムClarityを今制作中だけれど、もしよかったら舞台裏とかを含めて撮影とかしない?」って誘われて、それ以降は、Clarityツアーまではほぼ毎日一緒にいたね。

Rukesしか知らないZeddの意外な一面とはなんですか?

実は、ああ見えて、Zeddってたまに皮肉屋になる時があるよ!面白い意味でね!(笑)

アーティスト以外にも、フェスで多くの撮影をされていますね。その中でもHolyship!が一番好きな理由とはなんですか?

なんと言ってもクルーズフェスだから、みんなずっと一緒なんだよね。
特に初開催の時は、みんなが初参加だから、何を期待したら良いのかわからず、とても新鮮だったよ。みんな船に乗船して、部屋にチェックインして、デッキでチルして、音楽が始まれば、DJと観客が船上で一体になる。
 


そこからもう急成長して、初参加の人にとっては、ショッキングなくらい戸惑うと思うけれど、僕みたいに慣れている人は、すぐグルーブにはまって最高に楽しいんだよね。

僕に取ってHolyship!がこれだけ特別な存在である理由は、船という限られたスペースだからすぐ会いたかったDJにばったり遭遇することがあることと数多くのB2Bセットが観れることだね。

恒例のクロージングセットの一つでA-Trakを始めとするA-Trak & Friendsっていうセットがあるんだけど、それは必ず行くようにしている。
なぜなら、そのセットは最後のセットの一つでもあるから、DJたちも集う。ある時は、DJブースに12人のDJが集結するときもあったよ。しかも、そのメンバーがすごい。Tiësto、ZeddとSkrillexとかが横並びで、僕も誰を撮れば良いか迷ってしまうほど豪華なワンシーンだよ。

観客も特別ですか?

Holyship!は、テーマを設けることが多いから、みんなユニークにファッションを仕上げていて、どこを見ても被っていないから、観客もクレイジーにはしゃいでるよ!

これだけ多くのDJと一緒に仕事をしてきたRukesは彼らの素顔も知っているはず。
もし1日生まれ変わることができたら、どのDJになりたいと思いますか?



絶対なってみたいと思うDJたちは、本当に忙しいから、ある意味、嫌だな〜とも思ってしまうけれど、全体的に言ったらTiëstoかな。彼っていわゆるこのシーンの中心軸的な存在。だって、彼はどのDJとも友達で、常にハッピーなの。きっとDAY 3の日曜日もバックステージでDJ全員と話したりして、笑顔を絶やさない存在でいるよ。
それだけシーンの中心軸である彼(Tiësto)には一度なってみたいって思うよ。

では、今後撮影してみたいDJは誰ですか?

年々、いろいろなDJを撮る機会に恵まれているから、そのリストは確実に短くなっているけれど、やっぱりずっとそこに残っているのはDaft Punkだよ。

実は、彼らのCoachella公演の時に、僕もあの現場にカメラと一緒にいた。でも、カメラを出したらセキュリティに追い出されるかもしれないし、その時はDaft Punkが生み出す音の空間を楽しみたいという気持ちが勝ってしまった。そしてDaft Punkのセットを撮影せず、聞いて楽しんだことには全く悔いはないよ!

でも、基本的にこの業界は、次世代のDJたちが続々と輩出されるから、そう言った新星DJたちの撮影をすることもあるね。代表的な例は、REZZだよ。


REZZは僕が撮る写真を気に入ってくれているから、この前のHARDでも撮影する機会があって、その時に、すでに僕は公園での夕暮れ時のショットを撮ってみたいという構成が頭の中にあったから、撮ってみたら短時間の割には納得のいくショットが撮れたよ。



ビデオグラフィーにも挑戦してみようと思ったことはありますか?

今では、1DXMark 2もでてきて、ビデオのオートフォーカス機能も充実してきて少し簡単にはなったから、前々から挑戦してみようと思ったことはあるよ。

実験的な感覚で一回ビデオを編集してみて、思ったほど悪くなかったから、今は真剣にマスターしたいと思っている。

でも未だにRukesとしての仕事の依頼が殺到するし、写真を撮って欲しいと言われることが多いからなかなかそう言った新境地への挑戦が難しいよ。
だから、今は、写真を撮ると同時にビデオなどを自分好みのアングルとかで撮影して、その撮影したビデオをRukesのスタイルとして仕上げることができるエディターに渡して、その間に僕は写真の編集に没頭できるように仕事の分割をするようにしている。
こうすれば、ツアー中に一週間のまとめビデオが欲しいって言われたとしても、すぐに対応できるからね。

少し時間が空いたと思うと、すぐにRukesとしての仕事でスケジュールが埋まってしまう現状だから、なかなかビデオグラフィーを磨こうとする時間も作れないけれど、経過途中にあるブラッシュアップしたい分野の一つであることは間違いないよ。

そもそも写真にハマってから、なぜこのジャンルで仕事をしようと思ったんですか?

90年代後半の頃、僕は、Avalon HollywoodでよくプレイしていたHybridを始めとする多くのDJの大ファンだった。

僕はニューヨークのロングアイランドで生まれたから、都市から離れた生活をしていて、ニューヨークでも2週間に一回という頻度でビッグDJがプレイしていたくらいだった。でも、カリフォルニアに移住してから、ほぼ毎週末という頻度でビッグDJがプレイしていて、そう言ったDJたちを生で見に行くということにハマるようになった。

あとは、タイミング的にすべて当てはまった
当時のクラブ写真家は、参加する人をメインに写真を撮っていた。最初は、僕もそのような形でスタートしたけれど、酔ったお客さんの良い感じおグループ写真を撮っても10分くらい撮り直しして欲しいといってくることが嫌になっていった。

そこでクラブの写真ギャラリーを見るとアルバム名がクラブ名・イベント名・日時のみであることに気づいて、DJの写真があっても数枚しかないことにも気づくようになって、だったら、DJを中心として写真を撮ろうって思ったよ。

そもそも、集まっている人もDJを見に来ているのだから、その主役でもあるDJたちの写真を撮ろうって決意したの。その判断がタイミング的に、DJがセレブ的な認知度に達するまで成長する時期と重なったから、すべてうまく行ったんだと思うよ。

DJたちの写真を撮影するときは、アーティストによって提案される趣向とはあったりしますか?

かなり多くのDJたちは僕を信頼しているから、僕のスタイルに任せている。
ポートレートにするか、観客の後ろからの盛大なショットにするかなど大まかなスタイルを決めるときはあるけれど、基本的には、シンメトリーを気にして撮影しているよ。

目線の高さでの写真はあまり好きじゃないから、基本的に様々な高さでシンメトリーを崩さないスタイルで撮影してきた。僕には合ったスタイルとなっているよ。



空中ショットとかには挑戦していますか?

Rudgr(iFLYERとの単独インタビューも公開予定なのでお楽しみに!)もULTRAの撮影しているんだけど、彼の方が空中ショット専門だよ。

Tomorrowlandとかでヘリコプターに乗りながらの撮影に慣れているからね。
でも面白いことに、仕事で行くフェスでヘリコプターへのアクセスがある時は、ほぼ毎回何か不具合が生じるんだよ。きっと神様が僕は、地上レベルでの写真に特化しなさいって言っているようにしか思えないんだよ。(笑)だから、今後も空中ショットではなく、DJを中心とするショットに専念していくよ。

8月には誕生日も祝いましたね。DJとかを呼んで盛大にパーティーはされましたか?

誕生日は、一般的に考える家族と友達でディナー行ったりして楽しむ形で普通に祝ったよ。(笑)Zeddは、翌日にLAに帰国してきたから、到着してすぐに、写真とか編集していた僕の家を訪れて、誕生日おめでとう!って祝ってもらったよ。



今後Rukesとして挑戦していきたいことはなんですか?

もっと他の音楽ジャンルの写真家としてキャリアを開拓できたらいいなって思うよ。
でも今は、EDMに特化したジャンルでのお仕事が確立しているから、それ関連の仕事が入ってくる分、他のジャンルに入っていくことが難しい。

とりあえずは、ビデオグラフィーとかプレス関連など同じジャンル内でもっと仕事の幅を広げていきたいなって思っているよ。

そんなRukesはすでにアパレル業界にも進出。
多くのファンが評価する彼の写真をアパレルの模様・モチーフにしてしまうRukes Apparelはオンラインサイトなどで購入可能!



実際、Rukesも絶賛し、iFLYERでも2016年注目アーティストに抜擢しているREZZが着用しているのもRukesアパレル!
詳細:オフィシャルサイト



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