2本のチェロによる超絶演奏で世界を魅了する、クロアチア出身のチェロ・デュオ2CELLOS(読み:トゥー・チェロズ)。2月22日(水)、2年ぶりのニュー・アルバム『スコア』の国内盤が発売されることが決定した。世界に先駆け3週間の日本先行発売となる。2011年のデビュー・アルバムから数えて4枚目となる新作のテーマは「映画音楽」。現在先行配信中の第1弾シングル「ゲーム・オブ・スローンズ」メドレーの新着映像が公開された。
 

この曲は世界170ヶ国で放送されエミー賞最多受賞記録を樹立した大人気TVドラマシリーズのテーマ曲で、音楽はラミン・ジャワディが作曲。巨匠ハンス・ジマーに才能を見い出された彼は、「アイアンマン」(2008)、「パシフィック・リム」(2013)のヒット作を世に送り出している気鋭のコンポーザーだ。

新着映像は2016年11月、2CELLOSの母国クロアチア南部の都市ドゥブロヴニクで撮影された。映像監督は、これまで発表してきた「モンバサ」や「チェロヴァース」のミュージック・ビデオを撮影した同郷のダルコ・ドリノヴァク(Darko Drinovac)。スタイリッシュな作風には定評がある。また、撮影場所のクロアチアのドゥブロヴニクは、ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』に登場する<キングス・ランディング>という架空の都市のロケ地で、ルカのホームタウンでもある。”アドリア海の真珠”といわれる美しい街並みと、ローマ時代の遺跡が残る風光明媚なこの街は、日本からの観光客も数多く訪れるという世界遺産都市。時の重みを感じさせる雄大な風景が、2人のパフォーマンスにより一層のスケール感を加えている。

今回のミュージックビデオ撮影について2CELLOSは次のようにコメントしている。

『“ゲーム・オブ・スローンズ”のミュージックビデオを、母国クロアチアのドゥブロヴニクで撮影することになって、本当にワクワクしました。この街はドラマに出てくる“キングス・ランディング”のロケ地であり、ルカの父の故郷なのです。それに、なんといってもこの美しい都市を、世界中の皆さんに僕たちが紹介できる絶好のチャンスですから!』

ドラマの世界観に合わせた衣装を身につけ、遺跡やきらめく海、旧市街をバックに、気迫のこもった渾身のパフォーマンスを繰り広げるルカとステファン。2人のチェロが時空を超えて響き渡る、壮大な仕上がりになっている。

ニュー・アルバム『スコア』では初のオーケストラとの共演が実現している。

『僕たちは2人とも映画音楽が大好きなんだ。このアルバムは自分たちが好きな作曲家が書いたお気に入りの作品を収録している。世界的に有名なオーケストラと、大好きな曲ばかりチェロのためのアレンジで演奏できるなんて!夢が叶った気分だ』と、音大生時代留学していたロンドンで100年以上の歴史を持つ、ロンドン交響楽団と共演した自信作についてステファンは語る。今回録音で演奏しているチェロは、歴史的な銘器ストラディヴァリとアマティ。19世紀から続くロンドンの老舗楽器店ジョン&アーサー・ベアーから録音のために貸し出されたもので、ルカ、ステファンともに豊かで香り高き音色にすっかり魅了されたという。

2011年、マイケル・ジャクソンの「スムーズ・クリミナル」のカバーからキャリアをスタートした2CELLOS。たった2本のチェロによる超絶演奏バトルを収めた衝撃のミュージック・ビデオは、ステファンの故郷プーラで撮影されたものだった。その映像が2人の人生を変え、世界への扉を開いた。それから6年、各国のステージに立ちながらAC/DC、ローリング・ストーンズ、スティング等の様々なジャンルの曲に挑み、着実にレパートリーを広げてきている。その磨きあげられた表現力は、今や言葉を超えた奥深い感情のレベルまで訴えかける。2年ぶりの新作となる本作では、巨匠モリコーネやジョン・ウィリアムズから「タイタニック」まで、2CELLOS史上最高のパフォーマンスを存分に披露している。日本盤ボーナス・トラックには世界の坂本龍一が書き下ろした映画『怒り』の主題曲を収録。

 
photo by Roger Rich
【ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」について】

ジョージ・R・R・マーティンによるファンタジー小説「氷と炎の歌」を原作にした、アメリカ/HBOのテレビドラマシリーズ。2011年から放送が開始されると世界中で大人気となり、テレビ界のアカデミー賞と呼ばれるエミー賞の最多受賞記録を樹立。世界170カ国で放送され、日本では2013年から放送がスタート。昨年11月<シックス・シーズン>のDVD/BDがワーナー映画より発売された。第7シーズンについては来夏放送開始予定。