banvoxは東京を拠点に活動するプロデューサー/DJ。2011年より活動を開始し、同年にリリースしたデビュー作「Intense Electro Disco」が僅か2日間で4,000DL を記録。日本人離れした作曲テクニックと独創性を持ち合わせ、聴く者の心を揺さぶる音を世に送り続けてきた。その才能はDavid Guetta、SkrillexやPorter Robinsonなどから賞賛され、日本を代表するアーティストとして世界が注目する。

banvoxは今年5月から7月半ばにかけてアメリカツアーを敢行。アメリカの最前線を体感し、さらにパワーアップして日本に帰ってきたbanvox。帰国後初のライブでは、これまで以上にアグレッシブなパフォーマンスで彼を良く知るファンや関係者から大絶賛された。iFLYERはそんなbanvoxに、アメリカツアーについて、さらに最新アルバム「Roller Coaster」についてを伺った。
 


Q. 今回のアメリカツアーは約2ヶ月半と長期の滞在でした。アメリカではどのようにして過ごしていましたか?
アメリカのツアー中は、海が目の前にあるサンタモニカという街を拠点にしていたので、海を眺めて、制作して…というのを繰り返すスローライフな生活を送っていました(笑)。ストリート系のショップが近くにあったので、よく遊びに行って現地の人と顔なじみになったり、あとはDJの出演で色々な場所に行きましたね。
また、テキサスのダラスに住んでいるMust Die!​というアーティストと以前から仲が良くて、彼とスタジオで一緒に曲を作ったり、ゲームをしたりして遊んでいました。Must Die!は日本のアニメが大好きで、アニメの話で盛り上がりました。
 

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Q. Must Die!のスタジオはいかがでしたか?
Must Die!のスタジオは彼の家の中にあるんですけど、スタジオに入った瞬間に「曲を作ろう!」というやる気が湧いてきたんです。僕は楽曲制作をスタジオではなく自分の部屋でやってたんですけど、スタジオがあると曲を作る意欲が湧くと分かったので帰国してすぐ新しい家を借りてスタジオを作りました。そういう経験はアメリカでの大きな収穫でした。
他にもMust Die!は曲作りとか、僕の今後の活動についてとか、色々なことにアドバイスをしてくれました。彼はホントに最高の友人です。

Q. アメリカ滞在中に現地のファンの方との交流もあったようですね!
たくさんのファンの方と交流できました! 一番びっくりしたのは、ダウンタウンでスケボーに乗ってスーパーまで飲み物を買いに行こうとした時に、街で声を掛けられた時ですね。その人は「banvox!?マジで!?」ってかなりビックリしてたんですけど、まさか街でファンに声を掛けられるなんて思っていなかったので、僕の方がもっとビックリでした(笑)。それで写真を撮ったり、握手をしたりしたんですけど、見知らぬ街で声を掛けてもらったのは嬉しかったですね。
ツアーで訪れた各地でもファンと交流をしたのですが、高価なブランドの服だったり帽子をプレゼントしてくれる人もいてビックリしました。あと、お手紙をくれた人もいたんですけど、日本語を一生懸命勉強して書いてくれたのが伝わって嬉しかったです!


Q. 今回のツアーでは様々なビッグアーティストと共演していました。
共演したアーティストはみんなフランクでした。僕のSNSをフォローしてくれてたというのもあるんですが、思っていた以上に僕のことを知ってくれていたのは意外でしたね。特にSlushiiは僕のファンだったみたいで「banvoxの曲が大好きなんだ!LINEの連絡先を交換しようよ!」と声を掛けてくれて、日本の話で盛り上がって、東京にいるのかと錯覚するぐらいアットホームな感じでした。


Q. SPACE YACHTのアフタービデオで、お客さんがノリノリで踊っている姿が印象的でした。日本とアメリカで、banvoxさんのパフォーマンスへの反応の違いはありましたか?
いつもDJをするときは絶対に自分の曲を多く流すようにしていて、アメリカでも日本と変わらず、自分の曲をたくさん流しました。アメリカでは多くの人が僕のことを知らないはずなんですけど、知らない曲でもカッコよければ盛り上がってくれます。そういうところは違いましたね。
SPACE YACHTはOokayが紹介してくれたクラブなんですが、帰国の2日前にクラブから「明日SPACE YACHTでDJして欲しい」と連絡が来て、急遽決まったんです。最初は「アジアから来たDJ」という外面だけ見て鼻であしらわれるような感じだったんですが、ちゃんと僕の音楽を聞いて評価してくれてフロアは大盛り上がりで、最後はクラブから出る時にはタクシーに乗れないぐらい入口に人が集まってきて、僕に「日本人だからナメてたけど、最高だったぜ!」って声をかけてくれるまでになったんです。


Q. 帰国して最初の「YYY」でのセットを拝見したのですが、これまでになかったマイクでフロアを煽るパフォーマンスが多く見られました。これもアメリカツアーでの影響でしょうか?
これまではマイクの使い方もイマイチ分からないぐらいDJ中にマイクを使うことが無かったんですが、アメリカツアーに行く前から「アメリカツアーではマイクパフォーマンスをやってみよう」と決めていました。ツアー初回のBrownies and Lemonadeのオーガナイズするパーティーで初めてマイクを使ったんですけど、その日のスペシャルゲストがBaauerだったんです。Baauerとの共演でマイクパフォーマンスを初めて試すというのは緊張したんですけど、マイクで煽ったらスゴい盛り上がったんです。それから積極的にマイクを使うようになって、最初は1時間に1回だったのが4回、5回と増えていって気づいたらかなりの頻度で使うようになりました。それで日本に帰ってきて最初の「YYY」で試してみたら盛り上がったので、日本でもマイクを使うようになりました。今回のアメリカツアーで一番の収穫はマイクパフォーマンスだったんじゃないですかね(笑)。
日本に帰ってきてから色んな人からDJについて「上手くなった」とか「変わった」とか言われるんですが、マイクパフォーマンスをするようになったことと、お客さんのことを意識するようになったぐらいで、大きく変えたつもりはないです。


Q, 帰国後最初にリリースされたアルバム「Roller Coaster」はどんなシチュエーションで聞いて欲しい作品ですか?
前に出したアルバム「Take No Defeat」は家で聞けるような曲が多いですが、今回の「Roller Coaster」はポップでキャッチーな曲が多いです。事情があってリリースが遅れてしまったのですが、もともと「Roller Coaster」「Imma Turn Trick」「Puttin In Work」「Shot You」の4曲はULTRA JAPAN 2015でプレイするために作ったものなんです。フェス向けに作った曲が多いので気分をあげたい時に聞いて欲しいですね。


Q, リリース直後に「MUSIC CIRCUS」でアルバム「Roller Coaster」の収録曲をプレイされていましたが、実際にフェスでプレイされて反応はいかがでしたか?
これまでは未公開曲としてプレイしていたのでお客さんもノリづらいみたいだったんですが、リリースしてお客さんも知っている曲として盛り上がってくれるようになりましたね。


Q. アルバムリリースのタイミングで音楽ストリーミングサイトからプレイリストが公開されました。このプレイリストはライブで使う曲を入れたとのことですが、ライブでの選曲の基準は何でしょうか?
自分の曲との相性がいい曲を取り入れるようにしています。まずは自分の曲を使ってどういう流れを作りたいか考えて、その間に他のアーティストの曲を入れるという感じでいつもセットを組んでいます。Must Die!やOokay、Marshmello、Slushii、Porter Robinsonのような僕の曲を使ってくれるアーティストの曲を、お返しという意味を込めて使うようにしています。あとは僕はヒップホップが好きなので、ヒップホップの曲のリミックスが多いですね。


Q. banvoxさんはリリースのペースが早いことでも有名です(今年の現時点でアルバム2作、シングル4作)。早いペースで制作を行う秘訣などはありますか?
僕はプライベートで遊んでいるよりも曲を作っている方が楽しいので、遊ばないことですかね(笑)。使命感に囚われて作るのがあまり好きじゃないんです。でも作った曲を聞いてもらうことが好きなので、とにかく朝から晩までスタジオで作っていたいぐらいです。
 


Q. いよいよULTRA JAPAN 2017が今週末に開催されます。banvoxさんはメインステージで出演されるのですが、意気込みを聞かせてください。
初日のメインステージの1番手なのですが、banvoxが一番ヤバいということをステージで見せられたらと思います!


Q. 今後、やりたいことはありますか?
またアメリカツアーをやりたいですね。今回のツアーが終わってから「もっとやれるな」と思うところがたくさんありました。でもアメリカに行って得るものがたくさんあって、行ってよかったと思っているので、短いスパンでまたアメリカでツアーをやりたいです。

 

今回インタビューに応じてくれたbanvoxから、サイン色紙をGET! こちらを1名様に差し上げます。

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締切:2017年10月1日(日)
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Interviewer: Kentis