多数の要注目次世代アーティストたちがラインナップされた【POPSPRING 2018】。その中でも一際の異彩を放っていた美少女アーティスト、それが Poppy (ポピー)だ。
YouYube 上で1,000 万回以上再生された、ただ Poppy が「I'm Poppy」と言い続けるだけのシュールな動画で世間の話題をさらい、海外では熱狂的なファンも多い Poppy 。デビューアルバム「Poppy.Computer」 Diplo 率いるレーベル Mad Decent からのリリースと、何かと謎が多い Poppy の秘密を少しでも紐解くべく、iFLYER では Poppy 、そして彼女とタッグを組むプロデューサーの Titanic Sinclair (タイタニック・シンクレア)へのインタビューを敢行した!



Q:ここ2年で Poppy さんは5回も来日されているとのことで、日本がとてもお好きなようですが、何がきっかけで日本のポップカルチャーに興味を持ったのでしょうか?

Poppy
インターネットからの影響が大きかったと思うわ。あと、Youtube で日本人のミュージシャンを見つけたりしていたの。 あなたは?

Titanic Sinclair
子どもの頃は、特にテレビゲームの音楽が好きだったんだよね。当時はそれらが日本のものであることに気づいていなかったけど、大人になってから、それらは日本人の作曲家によるものだったと気づいたんだ。だからテレビゲームからの影響が大きいと言えるね。僕たちが出会った頃はまだ珍しいことだったんだけど、その時二人とも日本に興味があった。 今は、アメリカのポップカルチャー等の中で日本文化の人気は高まってきているけど、日本のアーティストを知っている人に出会ったりすると親近感がわくね! すぐ友達になれるんだ。興味を持っているものが似ていて、共通の友達の何人もが既に日本に行ったことがあって、面白いアーティスト、デザイナーやミュージシャンを紹介してくれたりしていた。面白いモノを紹介してくれる面白い友達がいてくれて、僕は本当にラッキーだと思ってるよ。
 

Q: 日本人のアーティストでは誰がお好きですか?

Poppy
POP SPRINGできゃりーぱみゅぱみゅさんに会ったわ。

Titanic Sinclair
そうそう、あれは超嬉しかった!

Poppy
インスタで見たけど、きゃりーの投稿に対するファンたちのコメントも「きゃりー! Poppy! 」という反響が多かったわ。

Titanic Sinclair
彼女は最高だよ。あと、コーネリアスだよね。 

Poppy
そう! コーネリアスは大好きよ。

Titanic Sinclair
新アルバムは最高だよね!

Poppy
一年ぐらい前に、LA で彼らのライブを見る機会があったの。『Fantasma』のアルバムをフルで演奏していたわ。

Titanic Sinclair
コーネリアスは最近、NPR(ナショナル・パブリック・ラジオ) の「Tiny Desks」シリーズ(公共ラジオ放送 NPR のオフィスの一角で簡易的に行われる観客のいないコンサート動画シリーズ。超大物や期待の新人が出演し、アコースティックギター等を用いた演奏が披露される)に出演していたよね。ヤバいよ、信じられない。本当に凄い!

Poppy
コーネリアスは本当に頭が良いと思うわ。
 
 

Q: Poppyさんは、Diplo 主催の Mad Decent からファーストスタジオアルバムの『Poppy.Computer』をリリースされています。Mad Decent にはハードスタイルなアーティストが多く所属されている中、Poppyさんはかなりカラーが違う感じですが、なぜMad Decentからのリリースとなったのでしょうか? きっかけを教えてください。

Poppy
多分、Diplo は私のことを気に入ってくれて、サインして欲しかったんだと思う。私の音楽やスタイルが難解なところを気に入ってくれたのだと思うわ。

Titanic Sinclair
彼は多分、Poppy がクールと思ったんじゃないかな。なんでなのか僕には良くわからないけど、Diplo も「良くわからないけどこりゃクールだ」と思ったんだろうね。



Q: きゃりーぱみゅぱみゅさんの話に戻りますが、日本では彼女もちょっと不思議なアーティストでありながら、とても有名で人気があります。それも共通点でしょうかね。同じフェスに出演していて、面白いラインナップでしたね。

Titanic Sinclair
あれをやれ、これをやれと制限されずにやれることは楽しいよ。ほとんどの大手レーベルでは、レーベルが望むように動かなければならない感じになるからね。Mad Decent の場合、アーティスティックな面において、かなり自由度が高いんだ。だから、面白い物ができるんだと思う。

Poppy
私は色んなものに飽き飽きしていて、特にアメリカの音楽や文化に飽きちゃってるの。興味のあるものに自然に惹かれて、そして作り上げた物にはその影響が現れるわ。 

Titanic Sinclair
うん、僕たちは割とヘンテコな物が好きだよね。本当に、マジで変なものがさ。だから例え普通にしようとしていても、結局普通にはなりきれず、どこかしら外れてしまうんだよね。
 

Q: Poppy さんは youtuber としても知られており、MV の他にもたくさんの動画を配信されています。Poppy さんの youtube 動画やキャラクターは、カワイイカルチャーと不気味の谷の間を行き来しているようなシュールさがあって、かなり中毒性が高い動画が多いですが、これらのシリーズはなぜ生まれたのでしょうか? 動画の中で、Poppyさんは人間にも見えるし、ロボットにも見えますよね。

Poppy
ありがとうございます(笑)。全て Titanic Sinclair と協力し合って、一緒に作っているのよ。植物や Charlotte(動画に登場する悪役のマネキン) などにインスピレーションを受けたりすることもあるけど、インスピレーションはいつ舞い上がるかわからない。

Titanic Sinclair
そうだね、滝のようにアイディアが流れ出てくる時期があれば、干ばつのような時期もある。インスピレーションがわいている時は、世の中の全ての物が動画作りや曲作りなどのきっかけになり得る。その日、気を引いた何かが話題や成果物となるんだ。
 
 

Q: Poppyさんはどこかロボット的でミステリアスでありながら、ガーリーでイノセントな雰囲気もお持ちです。普段の生活が全く想像できないのですが、趣味や日課などを教えてください。

Poppy

普段から動画はよく作るわ。音楽もね。それ以外は特に趣味はないわ。 

Titanic Sinclair
まだ誰も僕らを見ていなかった頃から同じことを続けているよ。その時と今の違いは、オーディエンスがいるかいないか、ということだけだね。一緒に働き始めた頃、僕は何かを創り上げたい気持ちでいっぱいだった。

Poppy
時々、絵も描くわ。

Titanic Sinclair
最近はシンセサイザーを弄っていることも多いね。スタジオによくいるよ。ツアー中じゃなければほぼ、毎日スタジオにいるね。ツアー中は音楽にあまり集中できないので、LA にいる時は集中して、新しい技術を学ぶことができる。
 

Q: 日本のファンの印象を教えてください。

Poppy
礼儀正しいわね。

Titanic Sinclair
素晴らしいよ。日本で演奏すると、みんな本当に集中してちゃんと演奏を見てくれるので嬉しい。もっと良いショーを作り出すことにも役立つと思う。パフォーマーとオーディエンスは相互的な関係性にあるからね。とても良いことだよ。初めて日本で開催した SPACE ODD 公演の直後、ここでまたやらなきゃ、と強く思ったことはよく覚えているよ。良い食事、良い人、良い時間!



Q: 今後の予定を教えてください。

Poppy
新しいアルバムを作っていて、年内に発売される予定よ。クールなコラボレーションになったわ。とても面白いわよ。 今年はもっと多くのミュージックビデオ、ダンス、そしてツアーも行うわ。

Titanic Sinclair
もちろん日本にも来るよ! 楽しみでたまらないよ。
 

Q: 新しい音楽と言えば「Moshi Moshi」等、日本に焦点を当てた曲をリリースされていますが、新アルバムにも日本に関連した曲はありますか?

Poppy
新しい音楽にも、日本からの影響は確実にあるわ。日本の曲はまだないけど、作るかもしれないわ。 

Titanic Sinclair
日本に来る度に新たな創造のための燃料を手に入れている気がするよ。 それは、旅行のベストポイントだよね。旅行中は全然退屈しないよ。旅行は曲作りや創造性を育むために役立つと思うよ。
 
 

Q: 曲のライティングは LA で、レコーディングは日本で行われたとのことですが、それは本当ですか? 日本でレコーディングをするに至ったきっかけは何でしょうか?

Titanic Sinclair
多分、日本に来る言い訳が欲しかったんだ(笑)。僕たちのプロデューサーは、世田谷に心地良いスタジオを持っているんだ。彼と一緒に初めて来日したとき「I’m Poppy」という曲をレコーディングしたんだ。世田谷のスタジオは楽しくて、カジュアルなんだ。旅するのは飽きないし、毎朝起きて、周囲からインスピレーションを受けて、使用するサウンドや、レコーディングのパフォーマンスの音色を変えることができる。 それは曲作りにおいて大きな助けとなったよ。

Interviewer:  Kiri, Chucky

【POPSPRINGライブレポート】
未来からやってきた?!
次世代のプリンセス・オブ・ポップ、Poppy によるPOPSPRINGの幕開け

今年で3回目となる国内最大級のポップフェスティバルこと、POPSPRING 2018。ヘッドライナーを務める Little Mix や ベリー・スペシャルゲストとして記念すべき初来日パフォーマンスを行うこととなった Liam Payne などを筆頭に今年も大きな盛り上がりを見せた。

この POPSPRING 2018 でトップバッターを務めたのは LA から舞い降りてきた、次世代のプリンセス・オブ・ポップ、歌姫 Poppy。その名前からも伺えるように、ポップ調のサウンドが特徴的な楽曲が多く、なおかつその独特なテクノロジーをテーマにした SF チックな世界観も大きく注目され、今世界中でセンセーションを巻き起こしている。

Computer Boy / Poppy

そんな Poppy のオープニングパフォーマンスは終始 Poppy ワールド全開で、一瞬も目が離せないものだった。会場の照明が落ち、観客が静まり返る中、ファンシーでありながらどこか機械音のようにも聞こえる BGM が流れ、人気曲 “I’m Poppy” を皮切りにライブがスタート。今か今かと待ち望んでいた観客らが盛大な歓声で彼女の登場を迎えた。明るいキャッチ―なこの曲はまさに Poppy の世界観を表現している曲であり、POPSPRING の幕開けにもぴったりの1曲であった。

続いて、日本をモチーフにした楽曲として知られる "Moshi Moshi“ を披露。歌詞の至る所に日本語が使われており、会場中から彼女と一緒になって「モシモシ!」と歌う声が聞こえてきた。その後も彼女の勢いは止まらず、ブロンドヘアーの SF チックな衣装を身にまとったダンサーらと共に "Bleach Blond Baby"、ガールズ・パンク・バンドのようにキュートで激しく、ステージ上で歌の内容通りにマイクを探す演出が印象的だった "My Microphone"、恋人をパソコンに見立て、成長(アップグレード)が必要だと歌うガールフレンド視点の内容となっている "Software Upgrade" らを連続で披露。会場のボルテージの上がり具合はとどまることを知らなかった。


最後は前アルバムの "Bubblebath" からのアップテンポなヒット・ポップ・ソングの "Money" を披露し、最後の最後まで会場を賑わした。またパフォーマンスのいたる場面で "こんにちは" などと日本語を喋り、日本のファンへのファンサービスもたっぷり。彼女の日本に対する愛を垣間見た気がした。

トップバッターであったにも関わらず、その個性的な世界観とキャッチーな楽曲は会場中を一瞬で虜にし、観客の心を見事に魅了した Poppy。今後の日本でのイベント出演や新曲の発表もマスト・チェックな次世代のプリンセス・オブ・ポップだ。


Written by Chucky

 
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