<ハリー・スタイルズ来日公演ライブ・レポート>

2018年5月10日(木)
大阪/神戸ワールド記念ホール
Written by 新谷洋子

「イラッシャイマセ!」という意表を突く言葉と共に、ハリー・スタイルズが日本に帰ってきた!足掛け10カ月にわたる初のソロ・ツアーの第一部を昨年末に東京で終えた彼、その後充電期間を経て今年3月に始めた第二部では、会場の規模やセットや舞台演出をスケールアップ。5月10日に兵庫県で行われたジャパン・ツアー初日公演の会場も、アリーナ・クラスの神戸ワールド記念ホールだ。


『オンリー・エンジェル』の壮麗なイントロが流れる中、ジャパニーズ・テイストを押し出して、なんと鶴の模様をあしらったアレキサンダー・マックイーンのスーツ姿で登場。終始リラックスしているように見えたハリーは、さすがスタジアムで歌うことに慣れている人だけあって、大勢のオーディエンスを煽ってもてなすのはお手の物だ。「今日の僕の仕事は、みんなをエンターテインすることだから、力の限りを尽くすよ」という言葉通りに、歌声と熱気で空間を満たす、ハリー流のアリーナ・ロック・ショウを展開。


アップビートな曲で見せるちょっとしたダンスもますますキマっていて、バンドの女性メンバーと紡ぐハーモニーにも磨きがかかり、若きロックンロール・スターとしていよいよ堂に入ったパフォーマンスを見せてくれる。かと思えば、場所柄関西弁のMCを投入したり、ステージ前のファンと気さくに会話を交わしたり、お馴染みの日本生まれのキーボーディストのクレアのトークを挿んだりと、親近感をキープすることも忘れない。


またセットに関しては、話題のふたつの新曲(ヘヴィな味つけの『Medicine』、あのジョージ・マイケルの『フェイス』の一部分を織り込んだカントリー・ロック風の『Anna』)も披露してくれたが、ハイライトはやっぱり、ケータイのライトが星空のようにきらめく中で、客席の隅々に伸びやかな歌声を届けた『サイン・オブ・ザ・タイムズ』。この曲を筆頭に、ソロ・デビューに際してスケール感のあるアンセムをたくさん作った彼は、きっと最初からこういう場所で歌うことを想定していたのだろう。リリースから1年、アルバム『ハリー・スタイルズ』のポテンシャルが、ここにきてようやく最大限に引き出されたのかもしれない。

<来日公演情報>
5月12 日(土) 東京/幕張メッセ
来日公演に関する情報はこちら:
https://www.creativeman.co.jp/artist/2018/05harry/

【リリース情報】
ソロ・デビュー・アルバム
 
 

<配信>
iTunes他にて配信中
iTunes: https://itunes.apple.com/jp/album/id1226034336?app=itunes&ls=1
*iTunes、iTunes Storeは、Apple Inc.の商標です。

<輸入盤CD、LP>
※CD: 2形態
●CDデラックス盤(国内盤初回仕様に該当: 32Pブック型デラックスパッケージ)
●CD通常盤(デジパック)
●限定LP盤

【ハリー・スタイルズ: プロフィール】
http://www.sonymusic.co.jp/artist/harrystyles/info/  
●英出身の現在24歳。2010年、英人気組『Xファクター』でワン・ダイレクションを結成し、2011年にデビュー。トータル・セールス7,000万を超える史上最大のグループの一員として数々の1位と記録を打ち立て、2015年2-3月には脅威の20万人を動員したジャパン・ツアーを敢行。同年11月にリリースされた1Dとしての5作目『メイド・イン・ザ・A.M.』の直後の2016年3月、1Dの一時活動休止が報じられた。
●2016年6月にはボブ・ディラン、アデル、ビヨンセ、ファレル・ウィリアムス等、ジャンルを超えて錚々たるアーティストたちを世に送り出してきた米名門レーベル米コロンビア・レコードとのソロ・アーティスト契約が報じられる。
●2017年4月7日、待望のソロ・デビュー・シングル「サインズ・オブ・タイム」をリリース。繊細なピアノ・イントロに始まり、情感溢れるエレクトリック・ギターと次第に高まっていくクワイアをバックに、ハリーの優しくエモ―ショナルなヴォーカルが美しく響く、雄大でドラマティックなロック・アンセムは、公開即日に84カ国のiTunesチャートで1位を獲得。
●世界待望のソロ・デビュー・アルバム『ハリー・スタイルズ』が5月にリリースされ、米・英始め世界20カ国以上で1位を記録した。
●9月には初の出演映画『ダンケルク』( http://wwws.warnerbros.co.jp/dunkirk/ )が日本でも全国公開され大ヒットに。
●2017年12月、初の単独公演は大盛況に。
●2018年3月からはアリーナ規模のワールド・ツアーを敢行。5月に2度目の来日公演(東京・大阪)を果たす。