1997年にアメリカ・ロサンゼルスでスタートし、今やラスベガスをはじめグローバルに展開する世界最大規模のダンスミュージックフェスティバル
「Electric Daisy Carnival」の日本開催「EDC JAPAN 2019」が、5月11日(土)、12日(日) 千葉県・ZOZO マリンスタジアム & 幕張海浜公園 EDC 特設会場で開催された。

雲ひとつない快晴に恵まれ、絶好のフェスティバル日和となった「EDC JAPAN 2019」初日。会場には開演前から長蛇の列ができ、大きな熱気に包まれていた。EDC ならではの壮大なステージがそびえ立つ kineticFIELD では、オープンと同時に多くのオーディエンスが詰めかけ、EDC らしい巨大で独創的なステージのアートワークに感嘆の声を上げていた。


「HARD」チームがプロデュースする cosmicBEACH は、ベースミュージック、トラップ、ヒップホップが中心のステージ。目の前に大海原が広がる清々しいロケーションのもと、終始アグレッシヴなサウンドが展開していき、メインステージの kineticFIELD に負けず劣らず終日大盛り上がりとなった。


「factory 93」チームが監修する neonGARDEN は、他のステージと異なるアンダーグラウンドな雰囲気が漂うなか、ディープなハウス・テクノに陶酔し、気持ち良さそうに踊るオーディエンスの姿が。


kineticFIELD  のある ZOZO マリンスタジアム周辺には、フードコートや、昨年に引き続き無料でミネラルウォーターを配る GMO ブースが設置され、さらに世界的に注目を集めるグラフィック・アーティスト VERDY がプロデュースした巨大なラジカセ型の移動式 DJ ブース boomboxARTCAR が周回し、道行く人たちを踊らせていた。


cosmicBEACH に登場した Phantoms(ファントムス)は、今回がアジア初上陸となるアーティスト。初来日には十分すぎるほどの大歓声を浴び、次回は単独公演を希望するファンの声も多かった。


過去に何度も来日し、既にここ日本でも多くのファンを抱える TroyBoi(トロイボイ)は、ミキサーを弄って歌って踊って...と、大忙しで、そのイカツイ見た目からは想像できないサービス精神で観客を魅了。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

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Trap 界の重鎮、RL Grime(RL グライム)は代表曲 "I Wanna Know" や "UCLA" など、ヒット曲を余すところなく披露。"We Will Rock You vs. Reims" がプレイされた際には、会場全体に強い一体感が生まれた。

1日目の cosmicBEACH のラストを飾ったのは日本と相思相愛の Skrillex(スクリレックス)。Travis Scott(トラヴィス・スコット)の "Sicko Mode - Skrillex Remix" からスタートし、以外にも静かに始まった彼のセットだが、その後、やはり彼がタダモノではないことを知らしめる展開に。


自身のヒット曲を織り交ぜながら次々にファンを熱狂させる Mushup を披露し、宇多田ヒカルの "Simple And Clean" もプレイ。休む暇も与えないまま "Would You Ever""Where Are Ü Now" を披露し、さらには今月末に EP のリリースを控える Dog Blood(ドッグ・ブラッド)の楽曲も披露。
終盤には宇多田ヒカルとの "Face My Fears" がプレイされ、ゲーム「キングダム ハーツ Ⅲ」の映像が流れる中、花火が暗闇を照らし、Skrillex が日本の国旗を大きく振る感動の演出で、1日目のビーチステージを最高の形で締めくくった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

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昼下がりの kineticFIELD に登場したのは Goldfish(ゴールドフィッシュ)。その名の通り、金魚がトレードマークの彼らは、2人とも楽器を演奏するライブ演出を特徴とするデュオ。この日はサックスとアップライトベースのようなものを交互に演奏し、その力強い生演奏にオーディエンスは体を揺らしながら見惚れていた。


iFlyer のインタビューにも答えてくれた k?d(キッド)は、「初めまして 僕の名前は『k?d』です」という自己紹介が流れる印象的な VJ とともに、女性たちから黄色い声が上がるそのキュートなルックスとは対照的なBPM が高めで攻撃的なセットを披露した。そうかと思えば、JOYRYDE(ジョイライド)も負けじとオーディエンスを大きく揺らすセットでアピール。


Excixion(エクシジョン)が夕暮れの kineticFIELD に登場し、フロアには彼のグッズを身につけたファンが集結した。パワフルなサウンドが代名詞の Excision だが、そんな中に突然流れる美麗で優しいサウンドに心を奪われる観客も多かったことだろう。


昨年の S2O Japan ぶりの来日となった KSHMR(カシミア)が、イントロから "Power" を披露すると、大合唱が起こった。"Wildcard""Magic""No Regrets" など、自身のヒット曲をプレイすればするだけ合唱が沸き起こり、それに応えるように本人も大きなアクションを見せ、会場が一体となっていった。


1日目のメインステージのトリを飾ったのはトランスの神様、Armin Van Buuren(アーミン・ヴァン・ブーレン)
先月リリースされたばかりの Shapov(シャポフ)との "La Résistance De L'Amour" とともに登場し、両手を広げて "アーミンポーズ" を披露。"Great Spilit""United" に、現在最終章が配信されているドラマ「Game Of Thrones」のテーマ曲、"Game Of Thrones Theme - Armin Van Buuren Remix" など、トランス全開のセットを披露し、最後は彼の代表曲である "Blah Blah Blah" で締め括った。多くのオーディエンスが、手を口のようにパクパクさせる、この曲の公式?ハンドダンスをして楽しんでいた。



生まれ変わったEDC Japanを体感できた1日目。多様なジャンルの融合に大きな可能性を感じた。

Written By TAKERU SHIGYO