BBC その他海外メディアによると、パリ郊外にある幼稚園で保育士の仕事に就いていた男性・Sylvain Helaine さんは、保育園の児童の親から「彼の容姿が3歳の子どもに悪夢を見せた」というクレームが入った後、6歳未満の児童の担当を外された。

Sylvain Helaine さんは「Freaky Hoody」として知られており、体、顔、舌等の全身ににタトゥーを入れており、眼球を黒いインクで染める施術も受けている。なお、この施術を行うことはフランスでは違法であるため、彼はスイスに旅行してこの施術を460時間に渡って受けたとのことだ。


クレームを入れた親の子どもは、保育園で Sylvain Helaine さんの担当のクラスではなく、彼の担当する子どもたちとその親は、彼のことを「かっこいい」と言っているとのことだ。
Sylvain Helaine さんはロイター通信に「人々が僕を遠くから見た際にだけ、最悪の事態を想定できる」と語っている。

▼まだ白目が白かった頃の Sylvain Helaine さん

このクレームから数ヶ月後、学校当局は彼に保育園の6歳未満の子どもたちの担当から外すと伝えた。

時報教育当局のスポークスマンは、ロイター通信に対し、Sylvain Helaine さんが6歳未満の園児の教育から離れることで合意に達したと語り「6歳未満の生徒は彼の外見に怯える可能性がある」と述べた。

「学校側が下した決断は非常に悲しいものだった」と Sylvain Helaine さんは語っている。
また、Sylvain Helaine さんは、彼のタトゥーだらけの容姿は、自分とは違った外見の人を受け入れるように生徒たちに教えるのに役立つ可能性があると言う。

「僕を見る子どもたちは、他人への寛容さを学ぶ。彼らが大人になったとき、彼らは人種差別的または同性愛嫌悪となる可能性が低いし、サーカスの見世物を見るような目で障がい者を見ないだろう」

と、Sylvain Helaine さんは BFM TV のインタビューで語っている。


他者への差別をなくすことは、非常に素晴らしいことである。見慣れない彼の風体を見て一瞬ギョッとしてしまう人はどうしたって多いだろうが、確かに子どもの頃から様々な容姿の人々を見慣れていれば、大人になって他者への差別に繋がりにくいという彼の意見は、エクストリームながらも一理ある。