Forbs 誌によると、ヒップ・ホップ界のレジェンドにしてラップ・ゴッド Eminem（エミネム）が、今年1月に超サプライズリリースしたアルバム『Music to Be Murdered By』の CD 販売枚数が、アメリカ国内のみでなんと100万枚を超えたとのことだ。
▼ Music to Be Murdered By アルバムカバー
2018年にも Eminem はフルアルバム『Kamikaze』をサプライズリリース。何の前情報もなく、リリース日まで極秘であったため、突然のリリースにファンは歓喜の声に沸いた。『Kamikaze"』は事前告知なしの突然のリリースだったにも関わらず、Billboard 200 チャート初登場第1位となった。そして『Kamikaze』に続く2度目となったサプライズリリースの『Music to Be Murdered By』は、アメリカ国内のみでの CD の販売枚数が100万枚を超え、 Eminem の衰えない人気度がうかがえる結果となった。また、全世界でストリーミングが主流な中、CD のみでこれ程の売上となった点でも驚きの偉業である。
Eminem は過去リリースしたアルバム10枚の全てが Billboard 200 チャートにて初登場1位を獲得しており、この記録は現在まで Eminem のみが成し遂げたものとなっている。
2017年にリリースした『Revival』を除き、1999年にリリースした『The Slim Shady LP』から後にリリースした全ての Eminem のスタジオアルバムは、プラチナム（100万枚販売）またはそれ以上の販売枚数となっている。また『Marshall Mathers LP』と『The Eminem Show』は、ダイアモンド（1000万枚販売）を超える販売枚数となり、驚異の数字を叩き出し続けている。
通常であればアルバムをリリースする際は、前もって宣伝されるものだが、こういったサプライズリリースの手法は Eminem のリリース戦術となりつつある。通常であれば不利とも思えるリリースの仕方だが、Eminem の場合はこれで更に話題となってしまうあたりも、Eminem だからこその戦術だ。
Eminem が現時点で「史上最も売れたラッパー」であり「2000年代のベストセラー・アーティスト」であることは間違いないだろう。アメリカ国内でアルバム総販売数は、3200万枚以上となり、Eminem は約25年間も音楽業界で第一線で活躍し続け、記録を更新し続けている。今後、Eminem を超えるベストセラー・アーティストは出てくるのだろうか。