ダンスミュージックシーンでは毎年恒例となっている、その年の世界一の DJ を決定するランキング「DJ Mag Top 100 DJs」だが、今年は新型コロナウイルスの影響でフェスやイベントが世界中でキャンセル続きとなっていたため、通常なら各イベントにおけるアーティストたちの活躍ぶりである程度の予測もつけられるところが、それがオンラインイベント以外一切なかったため、なかなか読めない展開となっていた。
そんな中、栄えある1位の座に輝いたのは、2011年以来、7年ぶりの1位獲得となる David Guetta(デヴィッド・ゲッタ)だった。

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「Jack Back」というハウスミュージックのジャンルでの別名義の活動を始動、ロックダウン下において5,000万人以上が視聴したライブストリーミング・ショーを開催、7月に開催されたデジタル開催の Tomorrowland へのヘッドライナー出演、DJ Mag Top 100 VR フェスティバル・シリーズでの記録的な視聴回数の達成、そして United At Home ライブストリームイベントを通して、新型コロナウイルスの救援活動のために150万ドル以上の寄付を集めることにも貢献した David Guetta は、この激動の2020年においてもしっかりと存在感を世界中のダンスミュージック・ファンたちに示し、まさにシーンのレジェンドとして1位を獲得するに相応しい活躍を見せつけてくれた。

このランキング結果を受けて、David Guetta は以下のようにコメントしている。
 

僕に投票してくれた全ての人に感謝するよ。

初めてクラブでプレイしてから40年、最後にこの賞を受賞してから10年だと思うと、とても感激だ。9年前、初めて優勝したとき、ダンスミュージックをメインストリームやポップミュージックと融合させることに大きな嫌悪感を覚えてたものだが、今振り返って、それがどのように業界を形作り、進化させたのかを見ることは本当にクレイジーだ。
元の状態に戻って、友人の MORTEN との Future Rave、そして Jack Back と、よりアンダーグラウンドな音楽をリリースして、今、僕は勝ったんだ。
それを更に特別なものにするよ。僕のファンと未来がもたらすもの全てから僕は借りを作ったんだ。
僕はそこにいて、パーティーのサウンドトラックを作る準備ができている。君も準備できてることを願ってるよ。

その他のランキングは、昨年一位だった Dimitri Vegas & Like Mike は今年も2位に、それに続く Martin Garrix の3位は頷ける結果だろう。
活動休止中にも関わらずトップ20位以内に君臨し続けるHardwell(ハードウェル)にはさすがの一言だ。そして、20位以内に唯一ランクインしたのフィメール DJ が20位の Nervo(ナーヴォ)。才能があり活躍している女性 DJ は多いので、来年は更に多数の女性 DJ が20位圏内に食い込んで欲しいものだ。
ちなみに、2位の Dimitri Vegas & Like Mike の Dimitri Vegas の奥さんである Mattn も、42位と健闘している。

2020年のランキング順位1〜20位は以下の通り。

1. David Guetta(↑2)
2. Dimitri Vegas & Like Mike(↓1)
3. Martin Garrix(↓1)
4. Armin Van Buuren(→)
5. Alok(↑6)
6. Don Diablo(→)
7. Afro Jack(↑2)
8. Oliver Heldens(↓1)
9. Steve Aoki(↑1)
10. Timmy Trumpet(↑3)
11. Marshmello(↓6)
12. KSHMR(↑3)
13. R3HAB(↑1)
14. W&W(↑4)
15. Skrillex(↑6)
16. Tiesto (↓8)
17. Hardwell(↓5)
18. Calvin Harris(↑1)
19. Above & Beyond(↑3)
20. Nervo(↑4)