2014年9月に財政難により閉鎖された米アトランティックシティのトランプ・プラザ・ホテル & カジノの施設の主要施設の一つである「トランプ・プラザ」は、その後約6年間にわたって放置され続けてきた。しかし、来月下旬にいよいよ取り壊されることとなり、アトランティックシティは、このトランプ・プラザを解体する際の爆破スイッチのボタンを押す権利をオークションにて販売している。


この爆破は、トランプ大統領の任期終了のわずか9日後である29日に実施されるとのことで、この爆破はリモートで実行されるため、世界中のどこからでも実行できるとのことだ。また、もちろんこのトランプ・プラザの近くからでも安全に実行できるとのことだ。

そもそも、アトランティックシティにはトランプ大統領に対して恨みがあった。
アトランティックシティの Marty Small 市長は AP 通信に対し、以下のように語っている。

「アトランティックシティの象徴的な瞬間のいくつかは、そこ(トランプ・プラザ・ホテル & カジノ)で起こったが、しかしトランプ大統領はそこを離れた後、彼は大金を稼いだ後出て行ったと言って、アトランティックシティを公然と嘲笑した」

「私はこの場所の取り壊しを利用して、チャリティーのためにお金を集めたかったのだ」

アトランティックシティは、このオークションからの収益は、アトランティックシティの幼い子どもたちと10代の若者たちへの支援を専門で行なっている非営利団体である The Boys & Girls Club of Atlantic City に寄付されるとのことだ。

かつてトランプ大統領が所有していたアトランティックシティ市内にある3つの主要な物件の1つであるトランプ・プラザは、2014年の従業員の一時解雇の後、正式に廃業となった。しかし、それまでにトランプ大統領はカジノのほとんどの株式を処理しており、カジノの親会社であるトランプエンターテインメントリゾーツが2009年に破産宣告した後の取引の一環として、わずか10%の株式を保持するのみだった。


元トランプ・プラザ・ホテル & カジノの施設のうち、カジノは現在、億万長者の実業家・Carl Icahn が所有しており、タージマハル及びトランプマリーナは名称と所有権を変更して復活したものの、今回爆破されるトランププラザに関しては10年間もの間放置され、廃墟のままとなっている。
今年の初めには、強風が壊れかけたファサードの断片を引き裂き地面に落下するのが目撃されており、その荒廃っぷりが問題となっていたため、Carl Icahn とアトランティックシティが最終的にトランプ・プラザを取り壊すという合意に達し、その後かカジノから順次解体されているとのことだ。
 

現在、Small 市長は、この爆破ボタンを押す権利が100万ドルを超える入札となることを望んでおり、このインターネットオークションは現地時間の1月19日まで開催され、10日後に最高入札者を集めてのライブオークションが開かれるとのことだ。

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