新型コロナウイルスのワクチン摂取が各国で進められている中、オーストラリアやヨーロッパ各国で新型コロナウイルスのワクチン接種についての「デジタルヘルスパスポート」についての計画が相次いで発表されている。


アイスランドでは先日、ヨーロッパで初めて新型コロナウイルスワクチンを接種した人の海外旅行を可能とするため、ワクチン接種証明書の発行についてを承認した。
パンデミック初期から、アイスランドでは海外からの入国者に最低4日間の検疫を義務付けていたが、新型コロナウイルスワクチン接種を終わらせたという証明書を所持している人は、この検疫をスキップできるとのことだ。

また、オーストラリアでは新型コロナウイルスワクチン接種の全国展開に先立ち、政府は全ての予防接種がオーストラリアの予防接種登録簿に記録され、証明書は「Express Plus Medicare」アプリを通じてデータまたは書面として入手できるようになると発表している。

オーストラリアの Scott Morrison 首相は、ABC National Radio に対し、このような文書が海外旅行の際に必要になる可能性が高いと語っている。

一方、イギリスの音楽会場はロンドンを拠点とするスタートアップ企業である You Check が開発した「ヘルス・パスポート」を試験的に導入し、ライブ産業の復旧を加速させようとしている。

このトライアルは Music Venue Trust(MVT)と連携して行われており、3月にロンドンにある「100 Club(キャパシティ:350人)」と「Bristol’s Exchange (キャパシティ:250人)」で開催されるイベントにて導入されるとのことだ。

デジタルヘルスパスポートを使用することにより、参加者の氏名、年齢、チケット、新型コロナウイルス検査結果を会場エントランスのスタッフが確認することができる。

MTV の CEO である Mark Davyd は以下のように述べている。

「You Check の ID  ファーストソリューションは、会場やプロモーターがリスクを管理するために役立つ可能性が高い」

「携帯型デジタル ID  に健康情報を保存できる高速で徹底的な認証プロセスがある。MVT は YouCheck と協力し、このテクノロジーにより、全ての会場と安全に再開し、ライブを復活させるための包括的なプロセスの一部を探求できることを嬉しく思っている」

他にも、ヨーロッパのいくつもの国がこの新型コロナウイルスの検査とワクチンについての「デジタルヘルスパスポート」の発行計画を明らかにしており、ポーランドでは既に市民に発行が進められており、更にスウェーデンは夏までに、デンマークは3〜4ヶ月後を目処に計画されているとのことだ。

その他のヨーロッパの国々でも、スペインの Arancha Gonzalez 外務大臣は「ワクチン認証は、私たちが必然的に目指しているものである」と述べており、更にギリシャの Kyriakos Mitsotakis 首相は、欧州委員会に、欧州連合ブロック内の旅行を用意にするために、新型コロナウイルスのワクチン接種証明書の標準化された導入を求めているとのことだ。また、ポルトガルの Eduardo Cabrita 内務大臣は、新型コロナウイルスのワクチン証明書は現在の新型コロナウイルスのガイドラインよりも管理が容易であると述べている。