演劇の聖地、ライブハウスの聖地、サブカルの聖地、飲み文化の聖地。様々な文化が深く根付く下北沢。シモキターエキマエーシネマ『K2』は、下北沢という文化の坩堝のような街を背景に、様々な文化と接合し時代を超える価値を街に発信していく映画館で「文化が好きな人たちの結節点」となるようなミニシアターを目指す。
■ 様々な文化と接合し時代を超える価値を街に発信
下北沢駅南西口直結 小田急線「東北沢駅」~「世田谷代田駅」の地下化 に伴い、全長約1.7kmの路跡地を開発して生まれた新しい “街” である下北線路街に、オープンする ”まちのラウンジ”「(tefu)lounge」(テフ ラウンジ) 。 下北沢駅の2Fに誕生した商業施設「シモキタエキウエ」 にも直結するこの「(tefu)lounge」の2Fに映画館「K2」が誕生する。同じ2Fの K2 の隣には、カフェが入居し、映画館の コンセッションとしても連動する。
▼入口すぐにチケットカウンターを設置



【シモキターエキマエ-シネマ『K2』概要】
スクリーン数:1スクリーン
席数:71席(内2席は車椅子受入可)
オープン日:2022年1月20日(木)
所在地:東京都世田谷区北沢2-21 tefu lounge 2F (シモキタエキウエ直結)
また、「K2」のオープンに合わせ、「K2」で上映する作品の多様な面白さや背景を深堀りする隔月誌「MAKING」の発刊や、映画館で実際に上映されている期間に限り有料でオンライン鑑賞でき、売上の一部をその作品を上映する全国の各映画館に均等に配分する劇場同時配信『Reel』等の施策で、映画文化を通じた学びと体験、持続可能な劇場公開の選択肢を観客や全国の映画館と共に創生していくとのことだ。■ K2 が目指す新しい映画館のかたち
「K2」をオープンするにあたり、まずは「下北沢」という街で活動する人々を第一に考え、新旧老若男女内外など様々なバリアを取り払いつつ、多種多様なそれぞれの文化が好きな人達が集う、結節点のような映画館となることを目指しました。同時に、映画館を ”共有地” とすることで消費者ではなく当事者を増やし、地域に寄り添った文化アプローチのまちづくりの起点にもしていきたいと考えています。
そして、そんなビジョンの実現には「質の高いコミュニケーションの創出」が必要であるという観点から『K2』は ”学びを共有する場所” になることを目指します。多種多様な文化が混じり合う映画の、そんな多様な側面に光を当てて「学び」を、映画館として発信・共有するようなチャレンジをしてまいります。映画そのものだったり、その作品に内在している映画の歴史だったりを紐解きながら、よりその作品やその背景文化などを理解したり、コミュニ ケーションすることで、映画体験の楽しさを増やすような取り組みを展開してまいります。
Reel 参考URL: https://reel.lumiere.theater/plays/f81ab053125167ec3b747cf8d77f45ce066d6578
上映スケジュール
■1月20日~
「偶然と想像」/監督・脚本 濱口竜介(2021年/121分)
公式サイト https://guzen-sozo.incline.life/
「濱口竜介監督特集上映 言葉と乗り物」
‐「何食わぬ顔」(2003年/ long version 98分 )
‐「PASSION」(2008年/115分)
‐「永遠に君を愛す」(2009年/58分)
‐「THE DEPTHS」(2010年/121分)
‐「親密さ」(2011年/136分)
‐「なみのおと」(2011年/142分)
‐「なみのこえ 気仙沼」(2013年/109分/酒井耕、 濱口竜介共同監督)
‐「なみのこえ 新地町」(2013年/103分/酒井耕、 濱口竜介共同監督)
‐「うたうひと」(2013年/120分/酒井耕、 濱口竜介共同監督)
‐「不気味なものの肌に触れる」(2014年/54分)
‐「ハッピーアワー」(2015年/317分)
‐「天国はまだ遠い」(2016年/38分)
■ 1月20日~1月23日
「ドロステのはてで僕ら」脚本 上田誠・監督 山口淳太(2020 年/70分)
公式サイト: http://www.europe-kikaku.com/droste/
■ 1月24日~2月3日
「映画:フィッシュマンズ」/監督 手嶋悠貴(2021年/172分)
公式サイト: https://fishmans-movie.com/
■2月4日~
「鈴木さん」監督・脚本 佐々木想(2020年/90分)
公式サイト: https://suzukisan-movie.com/
『K2』運営主体:Incline(インクライン)
MOTIONGALLERYをはじめ5社が一つになって映画やアートなどを企画プロデュースしている団体で、昨年公開した『スパイの妻』(第77回ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞受賞)、『偶然と想像』(第71回ベルリン国際映画祭銀熊賞受賞)、『鈴木さん』(第33回東京国際映画祭「東京プレミア2020」選出)は、 Incline メンバーによるプロデュース作品です。『スパイの妻』以外は配給も行っています。
昨年の「ミニシアター・エイド基金」にも Incline メンバーである MOTION GALLERY 代表・大高も発起人として参加しました。その際、応援のリターンのために、多くの映画作家の方から限定でご提供いただいた映画作品を鑑賞できるようにした配信プラットフォーム「サンクス・シアター」は、Incline の1社「株式会社ねこじゃらし」の開発です。昨年末には、その「サンクスシアター」の発展型として、劇場公開予定の『偶然と想像』の配給に合わせ、ミニシアターでのリアルの映画館上映とオンライン配信の共存を目指すバーチャル・スクリーン『Reel(リール)』という配信サービスをリリースします。
Inclineはこのような活動を通し、作品作りだけではなく、土壌となる環境づくりにも取り組んできました。古いものへはリスペクトを示し、新しいものへはフラットに接しながら、未来に価値を残せる状況や価値そのものをつくっていくことを目指しています。