新型コロナによる混乱から少しずつ落ち着きを取り戻しつつある現在だが、WHO(世界保健機関)によると、今後開催されるフェスティバルなどが、潜在的に「サル痘」のスーパースプレッダーになる可能性があると発表した。

▼ サル痘ウイルス(米疾病対策センター提供・共同)

サル痘は当初、ヨーロッパで感染が増え始め、最近ではアメリカでも感染者数が増加傾向にあるという。WHO は、何万人もの人が集まるフェスティバルが、このサル痘の感染率を高める可能性があると警告している。

サル痘は別のウィルスである天然痘ウイルスに似ているとのことだが、発疹は軽度で死亡率も低い。アフリカ生息するリスなどの齧歯類をはじめ、サルやウサギなどウイルスを保有する動物との接触によりヒトに感染するとのことだ。

Dr. Hans Henri Kluge によると、サル痘と、新型コロナの脅威は全く異なるものだが、決してそれを私たちが軽く見るべきだという意味ではない。イギリスで報告された感染者数は190人でこの数日で50人以上増加しているとのことだ。

厚生労働省によると、日本では感染症発生動向調査において、集計の開始された2003年以降、輸入例を含めサル痘患者の報告はないとのことだが、日本経済新聞によると、海外との往来が戻りつつある日本も備えが必要だと報告している。