ドイツに本社を置く国際輸送物流会社 DHL の国際パッケージの7月1日からのポリシー変更により、最も安価な国際宅配便サイズが横35cmから横25cmに変更となった。それが影響し、12インチレコードが入らなくなってしまい、レコードの海外発送コストが上昇。なお、このポリシー変更は国際パッケージのみで、今のところ国内料金は据え置きとなっているとのことだ。

最安値の国際宅配便サイズに入らなくなってしまったことにより、12インチレコードを配送する場合「Päckchen M Welt」というひとつ上のサイズを使わなければならず、場合によっては3倍の輸送コストとなってしまうとのことだ。

以前は、ドイツからイギリスまで1〜2枚のレコードが入った500gの荷物の輸送に関しては、追跡なしで4,40ユーロ(約615円)だったが、現在では13.49ユーロ(約1,885円)が掛かる。※2022年7月22日現在。

ドイツからヨーロッパ以外の国にレコードを送る場合は更なる値上げとなり、5ユーロ(約698円)から17.99ユーロ(約2,512円)となるケースもあり、更に追跡機能を付けると合計21.99ユーロ(約3,070円)となるとのことだ。

送料が商品の価格を上回るとなると、人々が中古レコードを購入する機会が減り、オンライン・レコードショップ等が大きな打撃を受けるものと見られている。

なお、DHL によると、今回のポリシー変更は輸送、配達、人件費の上昇によりやむを得ないものであったとのことだが、2021年に DHL は総額80億ユーロの過去最高益を達成している。