The British Phonographic Industry(BPI)によると、イギリス国内におけるカセットテープの売上が2023年以来高い水準にあるとのことだ。

2022年のカセットテープ販売の成長率は5.2%。この数字は、2021年の前年比19%の売上増より小さいが、19万5000個が販売されたという。
なお、このカセットテープの売上本数は、2022年の全英 No.1 アルバム10作品のレコード売上の10%を上回っており、時にはレコードを上回った場面もあったとのことだ。

また、Central Cee の「23」、Digga D の「Noughty By Nature」、Blackpink の「Born Pink」といった人気作では、レコードよりもカセットテープ版が選択されたこともあったという。

BPI 幹部で、暫定 CEO の Sophie Jones は、これについて以下のように語っている。

レコードと同様に、多くの現代アーティストがカセットをオーディエンスにアプローチするもう一つの方法として温かく受け入れており、時にはアルバム No.1 の達成に貢献したこともある。

ストリーミングが圧倒的に主要なフォーマットである一方で、カセットやレコードの人気が再燃していることは、フィジカル市場の断続的な重要性と、ファンが音楽を消費するために多くの方法があることを強調している。

また、Discogs は2021年10月までに、同プラットフォームのマーケットプレイスに100万本以上のテープが出品されたことを明らかにしている。

なお、カセットテープの開発者であり、CD を支えたエンジニアである Lou Ottens は、2021年3月に94歳で生涯を終えている。