「音楽祭というよりは、壮大で自由な家族の再会」と銘打たれ、11月3日〜5日まで香港にて開催された、Bored Ape Yacht Club NFT collection の親会社が主催するフェス「BORED APE NFT FESTIVAL(APE FEST HK​)」にて、参加者数名が視覚障害と "重度の目の火傷" を負って退場したと主張している、と The Verge が報道している。
 

2,000人以上が参加した同フェスティバルだが、参加者のうちの何名かがイベント後に医師の診察を求め、不適切な照明が負傷の原因であると主張しているとのことだ。

検眼医協会によると、同フェスのチケット保有者の一人であるエイドリアン・ズドゥンチク氏は、X(旧 Twitter)にて、自身が光角膜炎と診断されと明かした。光角膜炎とは、無防備に紫外線に晒された後に起きる、痛みを伴う目の症状のことで、スキー場など雪に覆われた場所で日中に起きることが多い症状だ。
ズドゥンチク氏は 以下のように書いている。
 

重度の目の火傷で目が覚めてからこれまで30時間の間に私は救急病院と眼科を訪れ、計6時間をそこで過ごした。
……
ステロイド点眼薬と目の抗滑剤を処方され、"事故による両目の光結膜炎" と診断された。私の視力は、幸いなことに深刻な角膜の損傷はなく、ほぼ完璧であると検査されました。

ズドゥンチク氏は自身の状況を共有しつつ、同じ状況となった参加者はすぐに医師の診察を受けるように促す一方で、これは意図的なものではなくランダムに起きてしまったことなので主催者に対しての恨みはない、ともコメントしている。

一方、「APE FEST HK」の主催者である Yuga Labs は、来場者の目の症状の原因について現在調査中であるとのことだ。Bored Ape Yacht Club も声明を発表し、症状のある参加者は医師の診察を受けることを推奨した。また、目の負傷の原因について、イベントの一角に設置された UV-A 発光ライト(ブラックライト)が原因である可能性が高いとも述べている。
 

サルの皆さん(参加者のこと)、我々は Ape Fest の参加者の一部に影響を及ぼした目の関連のん問題を認識しており、潜在的な根本原因を見つけるために昨日から積極的に個人に連絡を取っています。

我々の推定に基づくと、イベントに参加または働いていた人のうち、これらの症状があったのは1%にも満たないと考えられます。ほぼ全員が症状が改善したと報告を受けていますが、症状を感じた人は、念のため医師の診察を受けることをお勧めします。

ブラックライトはイベントやフェスで使用されることも多いライトであるため、同じようなことが他のフェスティバル等で起きないとは限らない。万が一フェス参加後に目が痛くなったり、視覚に異常が現れた際には、なるべく早く病院で診てもらったほうが良いことだろう。

なお、Ape Fest HK には、DJ SODA 等が出演しており、また中国をはじめ世界で人気を博す日本のアパレルブランド「A BATHING APE®」とのコラボ商品等も展開されていた。