世界からの注目を集めた、米ラスベガスに建設された、世界最大級の球形エンターテインメント施設 MSG Sphere(MSG スフィア)。Madison Square Garden Entertainment による同施設の外壁は、世界最大の球状 LED スクリーンとしても知られている。
そんなラスベガスの Sphere の再現となる同形状のアリーナを、Sphere を手掛けた Madison Square Garden Entertainment がイギリスロンドンのストラッドフォード地区中心部に23億ドルをかけて建設することを計画していたが、ロンドンの Sadiq Khan 市長がそれを拒否したとイギリスを拠点とする建築デザイン系メディアの Dezeen が報じている。
 

同計画は、2018年の初めから勧められてきており、LED で装飾された記念碑的な会場として構想されていたが、地元住民の間で大きな懸念を引き起こしていたとのことだ。ビッグベンと同じレベルの高さでそびえ立つ存在感や、数百万個の LED ライトで照らされる外観は、環境への悪影響はもちろん、地域社会への悪影響も心配されており、住民たちは郊外やその他の混乱が起きる可能性についての懸念を表明していた。もし Sphere が同地域に建設された場合、61の住居と177の学生寮が悪影響を受けると推測されているとのことだ。

Sadiq Khan ロンドン市長は「(Sphere が建設された場合)何百人もの住民に容認できない損害」を与えたであろうと述べている。