イギリスでは、2023年にもアナログ盤レコードの売上が目覚ましく増加しており、1990年以来最高の数字を記録した。アナログ盤 LP の需要は、16年連続で一貫した増加軌道を示しており、特にここ最近では前例のない成長を遂げた。

2023年のレコード市場の販売枚数は合計590万枚で、前年度比11.7%と驚異的な増加を示しており、前年度の2.9%増加という数字から大きく上回った。
これらの統計は、BPI(イギリスのレコード会社とレーベルの協会)によるオフィシャルチャートデータの分析に基づいており、物理的な音楽フォーマットの根強い人気を示している。
この急増は、Ed Sheeran(エド・シーラン)、Lana Del Rey(ラナ・デル・レイ)、Lewis Capaldi(ルイス・カパルディ)、The Rolling Stones(ザ・ローリング・ストーンズ)、Taylor Swift(テイラー・スウィフト)といった有名アーティストの楽曲リリースによって急速に加速された。

イギリスではストリーミングが音楽消費の5分4以上の割合を占めているが、アナログ盤 LP の人気は依然として根強く、1990年以来最高の年間レベルに達している。
過去1週間で25万枚を超えるアナログ盤 LP が販売された。単独でも、この形式の週間売上としては、21世紀で最も大きな数字を記録した。
更に、CD 市場は衰退しているものの、年間の減少幅はここ10年近くで最小となっている。

2023年には約1,100万枚の CD が販売され、CD の継続的な商業的重要性と公式チャートでの成功が強調された。カセットも引き続き人気があり、販売本数は4年連続で10万本を突破している。

BPI最高経営責任者であるジョー・ツイスト大英帝国博士は、以下のように述べている。

ストリーミング消費が記録的な水準に達し続ける中、アナログ盤に率いられたフィジカル製品の復活は、英国の音楽市場の回復力を浮き彫りにしている。

CD の需要が安定しており、新たな世代の音楽ファンがカセットに夢中になっているのは心強いことだ。これにより、人々はお気に入りの音楽を楽しむ方法について、これまで以上に多くの選択肢を得ることができた。