世界で "最も小さくて最もバカバカしい" と開発者自らが自称する、新たなフル機能の USB-C MIDI シンセサイザーが発表された。
このシンセサイザーは正式に販売される予定はなく、Mixtela(本名 ティム・アレックス・ジェイコブス)という音楽技術開発者の作品だ。
小型回路基板、USB-C コネクタ、圧電ブザーをベースにしたこのシンセサイザーは、Music Radar によって「ラズベリーほどの大きさ」であると評された。

想像の通り、このシンセサイザーは特に大きなサウンドを作成できるわけではないものの、ティム・アレックス・ジェイコブス氏によると、シンセサイザーとしてきちんと機能しているとのことだ。
これはティム・アレックス・ジェイコブス氏が作成したミニチュア音楽楽器の最新作で、彼は2015年より壊れた MIDI ケーブルを改造し、マイクロチップ、DIY 配線、圧電ブザーを追加し、それらを全て絶縁テープで包んで世界最小の MIDI シンセサイザーを作り始めた。
しかし、その作品に満足できなかったティム・アレックス・ジェイコブス氏は、更に試行錯誤を経て、この USB-C MIDI シンセサイザーを制作した。彼によると、これは "より洗練された作品" であるとのことだ。
 

Music Radar とのインタビューにて、ティム・アレックス・ジェイコブス氏は以下のように語っている。

僕は自分自身にニッチ、非常に小さなニッチ、マイクロニッチを作ったようだ。ニッチとは、僕が最小かつ最悪なものを構築する……くだらないものさ。はっきり言っておきたいが、誰も僕と競合していない。最小かつ最悪の MIDI シンセサイザーの称号を争う人は誰もいないんだ。だけど、僕はそれを止めるつもりはないよ。

更にティム・アレックス・ジェイコブス氏は以下のように続けている。

これは全く無意味だと思われるかもしれないが、その通りだ。スピーカーがないデバイスにこれは接続できない。ソフトウェア・シンセサイザーを実行できない USB-C ホストはない。できるのはモノラル方形波だけだ。