テクノ・ハウス DJ/プロデューサーの Eric Prydz(エリック・プライズ)がビジネスマネージャーの Thomas St. John(トーマス・セント・ジョン)氏を提訴した。
Music Business Worldwide の報道では、Thomas St. John 氏は Eric Prydz から26万9,000ドル (約4,159万3,000円) 以上を横領し、納税申告期限の数日前に重要な税務書類を “人質” にしたとのことだ。

訴状によると、Eric Prydz は2012年頃から Thomas St. John 氏と仕事をしており、記録管理、税務計画、ツアーサポート等の一般的な金融サービスを彼に依頼していた。2023年に新たな契約を締結した後、Thomas St. John 氏は Eric Prydz 自身やチームに通知することなく、承認されていない業務に対して自ら報酬を支払い始めたという。Eric Prydz のマネージャーは、後に26万9,000ドル以上の不正な支払いを発見したとのことだ。

訴状ではまた、Thomas St. John 氏が10月15日に Eric Prydz が確定申告を提出する前に「業務範囲外」の業務に対しての15万ドル(約2,321万5,00円)の支払いを要求したとのことで、Eric Prydz の弁護団はこの行為を “恐喝” であると非難している。Thomas St. John 氏は支払いがなかったにも関わらず書類の提出を拒否し、解雇を告げられた後、Eric Prydz の銀行口座からさらに5万ドル(約773万7,000円)を引き出したとされている。

Eric Prydz は損失の賠償に加え、懲罰的損害賠償金と弁護士費用の支払いを求めている。

なお、今年9月には Calvin Harris(カルヴィン・ハリス)もこの Thomas St. John 氏を詐欺で告発していた。
Calvin Harris は、Thomas St. John 氏が失敗したハリウッド開発プロジェクトを通じて2,200万ドル以上を不正流用したとして訴えていたが、Thomas St. John 氏はこれらの疑惑を否定し、投資家の資金はそのまま残っていると述べていた。なお、Thomas St. John 氏の企業であるThomas St. John 社は、今年初めに連邦破産法第11章の適用を申請していた。