オーストラリア国内で、非常に危険な “高容量 MDMA” のカプセルと錠剤が出回っているという警告が、ビクトリア州、ニューサウスウェールズ州の保健省、中毒情報センター、音楽フェスティバル等から出されている。

先週土曜日にオーストラリア・シドニーのオリンピック・パークで開催された、EDC 主催企業 Insomniac が手掛ける、アメリカ発のトランスフェス「Dreamstate(ドリームステート)」にて、40代の男性1人が死亡、その他6名が体調を崩し、そのうち1名が重体となり、病院に緊急搬送された。彼らの死因や体調不良の原因はまだ明らかにされていないが、今月末の「Dreamstate」のメルボルン開催を前に、主催者サイドはオーストラリア・ビクトリア州保健局から発表された「高容量 MDMA カプセルと錠剤が州内で流通している」という警告を参加者に向けて発した。ビクトリア州保健局によると、この高容量 MDMA は、通常の容量の2〜3倍に相当する量を含んでいるとのことだ。
 
同 MDMA はニューサウルウェールズ州でも流通が確認されており、やはり独自の警告が発表されている。同局によると、これらの錠剤は、シドニーとセントラルコースト各地で開催された複数の音楽フェスティバルで発見され、州政府の薬物検査サービスによって検出されたとのことだ。

一部の錠剤には、興奮作用のある合成カロチンである自ぺロンチロンが含まれていることも確認されている。

ニューサウスウェールズ州保健局は、これまでも高容量 MDMA 錠剤の流通について地域社会に警告を発してきたが、これらの錠剤が引き続き検出されたため、更なる警告を発するに至った。

ニューサウスウェールズ州中毒情報センターの医療ディレクターであるダレン・ロバーツ医師は「MDMA は激しい興奮、体温上昇、発作、不整脈、そして死を引き起こす可能性があ離、音楽フェスのような高温環境では、この薬物による危害のリスクが高まる」と述べており、また以下のようにもコメントしている。

高用量 MDMA 錠剤の長期にわたる検出を懸念しており、地域社会の皆さま、特に今後数週間のうちに開催される大規模フェスティバルに参加する方々に注意を促し、警告を呼びかけています。

MDMA を合成カロチンやアンフェタミンなどの他の覚醒剤と併用した場合、また短期間に複数回を含む高用量を摂取した場合、深刻な危害を及ぼすリスクが高まります。

錠剤やカプセルに含まれる MDMA の量は、同一ロット内であっても大きく異なる場合があります。

先週日曜日、ニューサウスウェールズ州保健省は「音楽フェス主催者と緊密に協力し、可能な限り安全な環境を確保することに尽力している」と述べた。

フェスティバルでは、サポートスタッフや健康促進スタッフの配置、健康に関するメッセージの提供、無料の冷水、ミストファン、チルアウトスペース、設備の整った医療サービスなど、さまざまな危害軽減対策が実施されています。

シドニーで土曜に開催された「Dreamstate」では薬物検査は実施されなかったが、日曜開催の「Laneway Festival」では、ニューサウスウェールズ州で12ヶ月間実施されている薬物検査の試験の一環として実施され、87人がこのサービスを利用、58の薬物サンプルが検査されたとのことだ。
検査に持ち込まれた薬物の中で最も多かったのは MDMA で、ついでケタミンとコカインが持ち込まれていたとのことだ。
また、検査されたサンプルの大部分は、サービス利用者の期待と一致しており、法医学、分析科学サービスでは、サービス利用者が廃棄した薬物を含む追加の臨床検査を実施しているとのことだ。