2026年6月12日(金)、イギリスが誇るテクノ/ハウスシーンのレジェンド DJ/プロデューサー Carl Cox(カール・コックス)が、音楽への貢献が認められ、「King's Birthday Honours List(国王誕生記念叙勲者名簿)」において、長年にわたり芸術、科学、慈善活動、公共サービスなどにおいて優れた功績や地域社会への奉仕を行った人物に贈られる Officer of the Order of the British Empire(大英帝国勲章 OBE)」を授与された。
今回の「King's Birthday Honours List」の受賞者は、英国全土から選ばれた1,182名。
他にも、1990年代からBBC Radio 1で自身のダンス番組を担当し、イビサでは「Judgment Sundays」という自身のレジデントパーティーを長年にわたり主催、エンターテインメント法を専門とする弁護士としても活動する、ハイエナジーなトランスやハウスミュージックを得意とするDJ/プロデューサー Judge Jules(ジャッジ・ジュールズ)も音楽・慈善活動への貢献を称える「Member of the Order of the British Empire(大英帝国勲章 MBE)」を同リストにて受章した。

Carl Cox はこれについて、Mixmag にこうコメントしている。

国王誕生日叙勲リストにおいて、大英帝国勲章オフィサー(OBE)を授与されたことを、心から光栄に思います。@theroyalfamily

物心ついた時から、音楽は私の人生そのものでした。DJブースに立った初期の頃から、世界中のステージでパフォーマンスを披露するまで、情熱と創造性、そして忘れられない瞬間に満ちた素晴らしい旅でした。大好きなことを仕事にでき、音楽の力で多くの素晴らしい人々と繋がることができたのは、本当に幸運でした。

この栄誉は私だけのものではありません。この旅を共に歩んでくれたすべての人々のおかげです。長年にわたり私を支えてくれたファンの皆様、私にインスピレーションを与え、コラボレーションしてくれたアーティストの皆様、舞台裏で尽力してくれたプロモーター、クルー、チームの皆様、家族、友人、そしてエレクトロニックミュージックコミュニティの皆様、本当にありがとうございました。皆様の信念、献身、そしてエネルギーが、この素晴らしい道のりの一歩一歩を形作ってくれました。


これほど多くの喜びを与えてくれた活動に対して、このような栄誉をいただけるとは、本当に身に余る光栄です。エレクトロニックミュージックは、私に生きる目的、表現の場、そして世界中の仲間を与えてくれました。その成長と成功に貢献できたことを誇りに思います。

これまで私を支えてくださったすべての方々に感謝いたします。皆さんの励ましは私にとってかけがえのないものであり、あらゆる機会、あらゆるダンスフロア、そしてあらゆる経験に心から感謝しています。

ああ、本当に最高だ!


今回の叙勲が発表される直前、Carl Cox はバッキンガム宮殿でチャールズ国王と直接顔を合わせていた。11歳から30歳までの若者を対象に、自信の向上、就職支援、起業プログラムなどを提供し、これまでに130万人以上の若者を支援してきた英国の慈善団体「The King's Trust(旧 The Prince's Trust)」の設立50周年記念イベントへの参加のためだ。Carl Cox は24歳のとき、同慈善団体から1,000ポンド(約21万4,600円)の助成金を受け、それを DJ キャリアの立ち上げに充てたという深い縁がある。

Carl Cox は40年以上にわたって世界のエレクトロニック・ミュージック・カルチャーの形成に貢献してきた。英国のレイヴ・ムーブメントの黎明期から世界各地のフェスティバルのヘッドライナー、そして長年にわたるイビザのレジデンシーまで、ダンスミュージック史上最も影響力のある人物のひとりであり続けている。 
15歳でターンテーブルを入手してモバイル DJ としてのキャリアをスタートさせた Carl Cox は、ディスコに魅了されながらも80年代にはレアグルーヴ、NY ヒップホップ、エレクトロ、ソウルを探求。Danny Rampling(ダニー・ランプリング)の伝説的な Shoom のオープニング・ナイトでプレイし、ブライトンのZap Club でレジデンシーを務めるなど、英国レイヴ・シーンの先駆者として名を馳せた。

スペイン・イビザの Space での15年連続レジデンシー「Music Is Revolution」は、ダンスミュージック史上最も成功したレジデンシーのひとつとして語り継がれる。1999年には自身のレーベル「Intec Records」を設立し、2006年に「Intec Digital」としてリブランディング。後に BMG とのパートナーシップも締結した。 
DJ Mag「Top 100 DJs 2025」では25位にランクインしており、今も世界最前線の DJ として活躍中だ。

今年、Carl Cox は イビサの [UNVRS] にて6月21日より16週間のサマーレジデンシーを担当する。同レジデンシーには Camelphat、Joseph Capriati、Loco Dice、Luciano、The Martinez Brothers、Richie Hawtin、Sasha & John Digweed、さらにはDavid Guetta らが名を連ねている。
さらに 8月7日にはクロアチアの2,000年前の古代洞窟「Cave Romane」での DJ セットも予定されている。さらに、The Prodigy(ザ・プロディジー)の UK・アイルランドアリーナツアーのオープニングを3デッキのヴァイナルセットで毎夜務めることも発表されている。

そして、同リストで MBE を受章した Judge Julesも、6月13日(土)に自身の Instagram で喜びを表明し、以下のようにコメント。

個人的なお知らせ!

国王陛下よりMBE勲章を授与されたことは、私の人生における最大の栄誉の一つです。この上ない誇りを感じると同時に、謙虚な気持ちにもなります。

この業界で過ごした40年間を振り返ると、この栄誉は私だけの功績ではないことを痛感しています。これまで私を支えてくれたすべての人々、応援してくれたファン、聴いてくれたリスナー、ダンスフロアを共にしたクラブファン、プロモーター、同僚、友人、そして私の活動を信じてくれた家族、そしてもちろん、小さな存在から世界的な文化現象へと成長を遂げたエレクトロニック・ミュージック業界全体に感謝の意を表します。

音楽は、夢にも思わなかったような機会を与えてくれました。そして、心から愛する仕事に人生を捧げることができたのは、本当に幸運なことです。毎日、自分がどれほど恵まれているかを実感しており、このような形で認められたことは、身に余る光栄です。


マネジメントチームである@wearefreshukの皆さんにも、舞台裏で支えてくださっていることに心から感謝申し上げます。長年にわたる皆さんのサポートのおかげで、私が最も愛する音楽、エネルギー、そしてこのすべてを価値あるものにしてくれる人々に集中し続けることができました。

これまでずっと私を支えてくださったすべての方々に感謝いたします。皆さんの励まし、忠誠心、そして情熱が、私の人生を形作ってくれました。この栄誉は、私たち全員に捧げられるものです。

心からの感謝を込めて。


今回 Carl Cox の OBE と Judge Jules の MBE が同じリストで発表されたことは、ダンスミュージックが英国の文化的貢献として公式に認められる重要な転換点とも広く受け止められており、「ジャンルの公式認定として現代史上最も重要な瞬間のひとつ」と評する声も上がっている。

なお今回の叙勲リストにはこの2名のほか、ヘヴィメタルやドゥームの開祖とも言われるロックバンド Black Sabbath(ブラック・サバス)のギタリスト Tony Iommi(トニー・アイオミ)が MBE、クレイアニメ「ウォレスとグルミット」や「ひつじのショーン」シリーズの制作でで知られる Aardman Animations 共同創設者の David Sproxton(デイビット・スプロットン)と Peter Lord(ピーター・ロード)への Knighthood(ナイト爵/クリエイティブ産業・慈善活動への貢献)なども含まれていた。