“ザ・マーズ・ヴォルタ”の中心人物オマー・ロドリゲス・ロペス。プエルトリコ生まれの彼は、89年にメキシコとの国境沿いにある町エル・パソに移住。 94年にポスト・ハードコア・バンド“アット・ザ・ドライブイン”を結成。ビースティー・ボーイズのレーベル、グランド・ロイヤルと契約し、人気を集めるものの、2001年で解散。翌年2002年“ザ・マーズ・ヴォルタ”を始動。プログレッシブでラティーノ・ハードコアなサウンドは、クラウトロックからジャズやフュージョン、ハードロックとさまざまなジャンルを横断し、多くの音楽ファンから高い評価を得る。強靭なサウンドと緊張感溢れるパフォーマンス、アートワークと、細部まで徹底してた世界観で、ゼロ年代を代表するロック・バンドになったと言っても過言ではないだろう。
“オマー・ロドリゲス・ロペス・グループ”は“ザ・マーズ・ヴォルタ”結成と平行して活動してるソロ・ワークである。オマー自身によれば“ザ・マーズ・ヴォルタ”とソロ・ワークの違いはコンセプトだけらしい。毎回コンセプチュアルで実験的で先鋭的なサウンドを追求している。むき出しの音への探求は本家 “ザ・マーズ・ヴォルタ”以上に荒々しく生々しいかもしれない。現在17枚と精力的にアルバムをリリースしている。
2010年夏、“オマー・ロドリゲス・ロペス・グループ”でのツアーを数都市で敢行する。メンバーは“ザ・マーズ・ヴォルタ”からベースのホアン・アルデレッテと、キーボードにマルセル・ロドリゲス・ロペス、ドラムはkuduでも活躍しているディーントニ・パークス。そしてラテン・グラミー賞にもノミネートされ、メキシカン・シンガー・ソングライターの彗星、女優でもあるヒメナ・サリニャーナ・リベラがヴォーカリストとして参加。彼女はソロ作も素晴らしい!
今回のメタモのステージでは、2009年にリリースされた傑作「Xenophanes」からのトラックや、未発表曲が多数披露されるとの事。何が行われるか。何が起きても事件になることは確実。これは絶対に見逃せない。