05.09 (Fri)
90年代“シューゲイジング”時代のギターの酸性雨のもとで、サンフランシスコでこの変幻自在のグループが生まれた。当初の伝説的なメンバー(ベースにマット・ハリウッド、ギターにディーン・テイラー、アントン・ニューコムがヴォーカル、ギター、シンセ、ベース、ドラム…、つまり、すべてを担当!)によってBJMは、リフ・ノイズたっぷりの最初のアルバム『メトドロン』を1995年に制作した。翌年、続けざまに3枚のアルバムを録音したが、その中にはサイケ時代のローリング・ストーンズの退廃にLSDをもって敬意を表した名作『ゼア・サタニック・マジェスティーズ・セカンド・リクエスト』がある。それ以来、アントン・ニューコムのグループには、40人以上のメンバーが加わっては去っていった。安定と成功のチャンスを自ら逃してしまう傾向がレーベル同様ミュージシャンたちもがっかりさせてしまうのだ。後にワーロック、ブラック・レベル・モーターサイクル・クラブ、アウト・クラウド、ミランダ・リー・リチャーズなど同様に有名で音楽的にはニューコムの恩恵を受けたバンドのメンバーにそれらのミュージシャンの名前が見受けられることになる。10年以上の活動を経た今日、アントン・ニューコムは少し落ち着き(不完全ではあるが…、それでも最近は仕事上の要請に素直に従っているのではないだろうか)、バンドの音楽も、しびれるようなネオ・ヒッピーの味わいを損ねることなく成長することを学んだ。現在もコンスタントなアルバムリリースと、ゲリラ的なライヴを続けており、2006年5月開催予定のATP(All Tomorrow’s Parties)にて、ダイナソーJrがキュレーターをつとめる日に出演が決定している...
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