大人のシンガーへと成長を遂げたマイケル・ジャクソンの繊細な躍動感が冴え渡る、70年代ソウルの集大成にしてPOPS新時代も予見した事実上の“ファースト”・ソロ・アルバム『オフ・ザ・ウォール』の、2枚組デラックス・エディションの国内盤リリースが3月9日に決定。『オフ・ザ・ウォール:デラックス・エディション』は、新たにリマスターされたオリジナル・アルバム(日本盤のみBlu-specCD2仕様)に加え、スパイク・リー監督による最新ドキュメンタリー映画 『マイケル・ジャクソンの旅:fromモータウンtoオフ・ザ・ウォール』 をDISC2(ブルーレイまたはDVD)に収録。同ドキュメンタリーは、マイケル・ジャクソン10歳から23歳までの激動期を、膨大なアーカイヴ資料(映像・音声・写真)と総勢60名に及ぶ貴重なインタビューによる証言で検証。 “キング・オブ・ポップ:エピソード0” を立体的に浮かび上がらせると同時に、『オフ・ザ・ウォール』 の文化的価値と、今日のアーティストに与えた影響を深く掘り下げていく濃密な内容になっている。

同ドキュメンタリーのインタビューに登場しているファレル・ウィリアムスは、
マイケルの影響は計り知れない。『オフ・ザ・ウォール』も、そのあとに続く作品もぜんぶ、僕の音楽の源だ。彼は“ブラック・ミュージック”を“ヒューマン・ミュージック”に昇華してくれた。
と語り、
マーク・ロンソンも、
何度聴いても新たな発見がある。20年以上DJをやっているが、『オフ・ザ・ウォール』ほどプレイするレコードは他にない」
と語っている。


ちなみに、このデラックス・エディションは、パッケージも“個性的で普通じゃない”=OFF THE WALLなつくりで、2枚のディスクを収納するソフトパックの見開き面がチョークボード仕様になっており、封入のチョークを使用してアートワークをカスタマイズ出来るというもの。
 




なお、『スリラー25』(2008年)、『BAD25』(2012年)に続く『オフ・ザ・ウォール:デラックス・エディション』の発売を記念して、『オフ・ザ・ウォール』ハイレゾ版(24bit/96kHz)の同日配信開始も決定した。現在までに日本国内でハイレゾ配信が行われているマイケル・ジャクソン名義の作品は、『ガット・トゥ・ビー・ゼア』(ユニバーサル)、『スリラー』、『BAD25』、『XSCAPE』の4タイトルで、今回の『オフ・ザ・ウォール』で計5タイトル目となる。

このドキュメンタリー映画はあのスパイク・リー監督が担当することでiFLYERでも取り上げている。その予告動画はコチラまで。

【オフ・ザ・ウォールについて】
弱冠20歳のマイケルが、ジャクソン5のメンバーとしてではなく、唯一無二の影響力を持つソロ・アーティストとして、そして他に類を見ない先進的・独創的なクリエイターとしてその地位を確実なものにした、事実上の “ファースト” ソロ・アルバム(1979年作品)。自身で作詞作曲をはじめて手掛けた同アルバムからの最初のシングル “今夜はドント・ストップ(Don’t Stop ‘Til You Get Enough)” でマイケルは初めてグラミーを受賞し、全米チャートでソロとして初めて1位を獲得した。同じく全米チャート1位を獲得した “ロック・ウィズ・ユー (Rock With You) ” に加えて “オフ・ザ・ウォール (Off The Wall)”、“あの娘が消えた(She’s Out of My Life)” とヒットは続き、同じアルバムから4曲連続でBillboard Hot 100の10位以内に入るという、史上初めての快挙を成し遂げた。『オフ・ザ・ウォール』の影響力はすさまじく、ビヨンセ、ファレル・ウィリアムス、ケンドリック・ラマー、ブルーノ・マーズ、ザ・ウィークエンド、といった21世紀のスーパースターたちは皆、このアルバムの中に自分たちの未来の青写真を見ていたと言っても過言ではなく、今なおマイケルは輝くインスピレーションの源泉であり続けている。アルバムの商業的成功も大変なもので、2014年現在アメリカ国内で8×プラチナ・アルバムに認定され(800万枚)、全世界で3000万枚以上売れた本作は音楽史上もっとも売れたアルバムの一つとして金字塔を打ち建てている。