現在、新型コロナウイルス禍により、様々な業種で働く人々が困窮している中、世界中のイベント関係者は一際のダメージを受けている。
そんな、新型コロナウイルスによる未曾有の経済危機を乗り切るために苦労しているイベント業界に対するメディアからの注目と政府の支援を集めるため、世界中のイベント会場やイベント関連施設が現地時間の9月30日午後8時より「#LightInRed」運動により赤いライトに照らされた。
 

この#LightInRed運動をはじめとする「#WeMakeEvents / Red Alert」抗議運動は今年8月にイギリスでスタートし、その後国際的な広がりを見せ、フランス、アメリカ、オランダ、ドイツ、ベルギー、スペインでも同様の抗議運動が展開された。
 

各国のイベントシーンでは、国のイベントセクターにおける救済法案が不十分だとし、イベント企業やイベント事業に従事するスタッフへの財政的支援を求めており、この抗議運動には Coldplay(コールドプレイ)、Radiohead(レディオヘッド)といった世界的アーティストたちも賛同している。

Coldplay

“Emily Eavis said it perfectly. The live music and events industry has been devastated. We urge the UK government to support all crew and staff who have lost their livelihoods.”

エミリー・イーヴィス(グラストンベリー・フェスティバルの共催者)は完璧に言った。ライブ音楽とイベント業界は荒廃している。我々は英国政府に、生計を失った全てのクルーとスタッフを支援するように要請する。

Radiohead

 “What we do on stage is only part of the equation of putting on a good show. Our crew are at the heart of making it happen for all of us, band and audience alike. They’re incredible and that’s why we’re supporting #WeMakeEvents and invite you to do so as well, if possible.”

ステージで行うことは、良いショーを行うための方程式の一部に過ぎない。我々のクルーは、僕ら全員のためにそれを実現するための中心であり、バンドやオーディエンスも同様だ。それらは素晴らしいものであり、#WeMakeEventをサポートしている理由でもある。可能であれば、君もぜひサポートして欲しい。


▼その他、#WeMakeEvents をサポートするビッグアーティストたち
 
 
 

この赤いライトによる抗議活動の他にも、イギリスの Loud Sound and Proper Productions の5人の専門家が50を超えるイベント会場やフェスティバル会場を経由してニューカッスルからロンドンまでをサイクリングする「サバイバルツアー」と呼ばれるチャリティーイベントが企画されたり、ソーシャルディスタンスを遵守した静かなデモ活動等も行われている。
 

スペインではこの抗議活動を受け、文化・スポーツ大臣がこれらの危機における解決策を見出すために関連省庁や公的機関、セクターと協力して取り組むことを約束している。

ここ日本では、イベント業界への支援策として Go To イベントキャンペーン等が政府主導で企画されているが、Go To トラベルキャンペーン時にも広告代理店による資金の中抜き問題や新型コロナのクラスター発生等の問題が指摘されており、もっと直接的に様々な業種に対するサポートが必要なのではないかとの声も上がっている。