筆者・TAKERU SHIGYO がオススメしたい楽曲を自由気ままにご紹介していく「シギョーレコメン」!!

今回は音楽ではなく映画をご紹介! 筆者が世界で今を生きる人々全員にオススメしたい、実話を元にした感動作映画「グリーンブック」の魅力をお伝えしたい。音楽好きにも気に入ってもらえること間違いなしの映画だ。
 

あらすじ

時は1962年、ニューヨークの一流ナイトクラブ、コパカバーナで用心棒を務めるトニー・リップは、ガサツで無学だが、腕っぷしとハッタリで家族や周囲に頼りにされていた。ある日、トニーは、黒人ピアニストの運転手としてスカウトされる。彼の名前はドクター・シャーリー。カーネギーホールを住処とし、ホワイトハウスでも演奏したほどの天才だが、なぜか彼は人種差別の色濃い南部での演奏ツアーを目論んでいた。二人は〈黒人用旅行ガイド=グリーンブック〉を頼りに、出発するのだが─。
公式HP より

予告動画
 

厳しい黒人差別に立ち向かうピアニスト

あらすじにある通り、人種差別の色濃い南部でのツアーを行うことにした天才ピアニストのドン・シャーリー。しかし、それは黒人差別が大きな問題となっている2020年ではなく、黒人による一般公共施設の利用を禁止制限する「ジム・クロウ法」がまだ存在していた1962年の出来事。黒人差別が合法化されている非人道的な社会の中で、ドン・シャーリーが自分が黒人であることにプライドを持って差別に立ち向かう姿に何度も心を打たれる。


 

人種を超えた二人に芽生える友情

クラブで用心棒をしていたイタリア系白人のトニーは、当時のアメリカ国民の普通の感覚として、当たり前のように黒人への差別意識を持っていた。しかし、ドン・シャーリーと出会ったことで差別の酷さを痛感し、黒人への偏見を払拭する。
黒人として堂々と生きるドン・シャーリーも、粗野で教養のないトニーの寛大で温かいハートに魅せられ、次第に心を開くようになる。


家族愛に心を奪われる

この映画を一言でまとめてしまうと「人種差別問題」となってしまうかもしれないが、トニーが妻に手紙を書いたり、クリスマスパーティーまでに帰宅できるか常に気にかけていたりと、家族に対する愛も上手に描かれている。
孤独に生きていたドン・シャーリーが、トニーと時間を共にしていく中で家族の大切さに気づくラストシーンは、何度見ても素晴らしい光景だ。


黒人差別をテーマにした映画は数多く存在するが、ここまでコミカルで感動的な作品はなかなかないのではないだろうか。生まれた時から全く違う環境で育ってきた二人が、共に旅をしていく中で人種を超えて友情を築いていく姿は、まさに今、我々が求める答えなのかもしれない。


出演:ヴィゴ・モーテンセン(大塚芳忠)、マハーシャラ・アリ(諏訪部順一)、リンダ・カーデリーニ(中村千絵)
監督・脚本:ピーター・ファレリー
製作・共同脚本:ニック・バレロンガ
撮影:ショーン・ポーター
発売・販売元:ギャガ レンタル
販売元:カルチュア・パブリッシャーズ
2018年/アメリカ/スコープサイズ(2.00:1)/130分/原題:GREEN BOOK/映倫:G
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Written By TAKERU SHIGYO