ダンスミュージックシーンの発展のために設立された IMS(International Music Summit)が発表した2022年のレポート「IMS Business report 2022」によると、エレクトロニックアーティストのストリーミングのリストのうち、2022年の今年、ストリーミングで年間65,000ドル(約847万円)以上稼ぐアーティストはわずか1,650人で、これは全体の1.2%未満となるとのことだ。

この集計結果に対し、エレクトロニック・ミュージック協会の Silvia Montello は「アーティストが音楽を作ったり演奏したりして生計を立てることは非常に困難だ」と述べている。

アーティストの多くが共同制作者とロイヤルティを分割していることを考慮すると、実際の数字は更に驚くほど少なくなる。音楽やストリーミングサービスだけで実質的な年間収益を得るのは非常に難しいことを証明するような数字だが、一方で、年間65,000ドル以上稼ぐアーティストの数は、は2017年には740人だったが、2年後の2019年には1,140人に跳ね上がり、そして現在は1,650人と大幅に増加していることも事実であるとのことだ。

ただし、多くのアーティストたちにとってツアーを主な収入源とできることがせめてもの救いだ。Spotify 等の世界的なストリーミングプラットフォームがストリーム数に応じて支払う金額やストリーム数を調べると、どのアーティストも苦戦している可能性が高く、まともな金額を稼ぐためにはツアーは欠かせないものとなっている。

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