イギリス国内で開催される103のフェスティバルが音楽フェスにおける性的暴力問題に取り組むための「ベストプラクティスの憲章」に署名した。
これによって、今後はイギリス国内におけるフェスティバルにおける性的暴行、暴力、嫌がらせの全ての申し立てがより真剣に受け止められ、迅速に行動・調査されることになる。

この憲章のために、フェスチィバルやナイトカルチャーにおける性暴力問題に取り組むイギリス国内のいくつかの慈善団体が意見とガイダンスを提供しており、この慈善団体のうちの一つ「Rape Crisis England and Wales」の Kelly Bennaton は、これについて以下のように述べている。

フェスティバル参加者は、性的暴行を彼ら(フェスティバルサイド)に報告した場合、彼らがそれに耳を傾け問題を処理するために配置されており、フェスティバルが性的暴行を防ぐために積極的なアプローチを取っていることは、知っておく価値がある。

イギリスに本社を置く国際的なインターネットベースの市場調査・データ分析会社「YouGov」の2018年の調査によると、40歳未満の女性のフェスティバル参加者のほぼ半数が望まない性行為に直面した経験があるという結果が出た。


また、ダラム大学で刑法の准教授を務める Hannah Bows 博士によれば、性的暴力は「フェスティバルの参加者にとって、特に女性にとって一般的な経験」であり「しばしば最小限に抑えられるか無視される」ことを研究が示していると述べている。
また、レイプや性的暴行の話であるにも関わらず「毎年夏になると話題に上るが、フェスティバルでのこの問題にはほとんど注意が払われていなかった」とのことだ。

Hannah Bows 博士は、全てのフェスティバルがミソジニーと性差別のより広範囲な問題に取り組むために「彼らの責任を認識」し「文化的変化を生み出す」ことが重要であると述べている。

イングランド及びウェールズの警察は、2021年9月までの1年間に63,136件のレイプ犯罪が記録されていると発表しており、これは過去最悪の数字となるとのことだ。なお、前年度の数字である2,102件と比較して、わずか1,557件しか起訴されていないという。