2022年6月2日、3日にイングランドの首都・ブリストルのアシュトンコートで開催される、ブリストル最大の音楽フェス「Love Saves the Day」が、使い捨てのプラスチックやフェスファッションの一つとして人気があるキラキラ光る粉「グリッター」を禁止する内容の新たな "持続可能性キャンペーン" をスタートした。

「Love Saves the Day」には、Bicep(バイセップ)、 Gorgon City(ゴルゴン・シティ)、Chase & Status(チェイス&ステイタス)、Mura Masa(ムラ・マサ)、The Blessed Madonna(ザ・ブレスド・マドンナ)らのアーティストが出演する。


「Love Saves the Day」は、5万人の来場者が見込まれているビッグイベントだが、微生物の活動によって排泄物を分解し、水の使用をい極力抑えることが可能となり、処理された排泄物は肥料として活用できる「バイオトイレ」や、女性用の小便器、エコツーリズムのオプション等を導入し、2025年までに環境への影響を50%削減する予定であるという。

500の屋外イベントと企業のネットワークである「Vision 2025」のレポートによると、イギリスのフェスティバル業界は、約25,800トンの廃棄物を生み出し、年間700万リットルの燃料を使用しているという。

このフェスのサステナビリティ・マネージャーの Pauline Bourdon 氏は、人々にこのフェスに対する「共感とアイデンティティ」を持たせたいと語っている。「Love Saves the Day」は、他の主要なフェスティバルと並び「Music Declares Emergency」と提携しており「No Music On a Dead Planet(死んだ惑星に音楽はない)」キャンペーンを通じて緊急の気候変動対策を呼びかけている。

Pauline Bourdon 氏は、フェスティバルはその直接的な環境への影響だけではなく、その行動の社会的影響にも焦点を当てていると述べており、人々が「互いに繋がり、集合的な喜びの瞬間が感じられるときには、人々は考えを共有し、食べ物や廃棄物に対する様々な言動を見ることができる、それは社会に繋がっている」と述べている。

また、今年のフェスティバルには、イギリス初となる女性用の小便器がフェスに導入される。この女性用小便器「Peequal(ピークアル)」は、ブリストル大学の二人の卒業生によって開発されたもので、この発表は非常に好評だったとのことだ。
 

Pauline Bourdon 氏は、人々が公共の場で "どこでも" 放尿しないことが環境にとって本当に重要であると述べており、また「人々は、それ(そのへんで放尿しないこと)が衛生のためであると思っているが、それは土壌と生態系に損害を与える」と付け加えている。