先週土曜日、収容人数20,000人の規模を誇るイギリス・ロンドンのO2アリーナでの公演を開催した Billie Eilish(ビリー・アイリッシュ)は、数人のファンが暑さで苦しんでいるのを察知し、ショーを一時停止した。

とある参加者グループが他のコンサート参加者が体調を崩しているのに気付き、その参加者を守るように円陣を組んで保護し、セキュリティチームに対して携帯電話のライトをオンにして緊急事態を伝え、ファン同士で互いを気遣っていたとのことだ。
それを察知した Billie Eilish は「大丈夫?」とファンに尋ね「人々が気を失ったり、押し出されかけている。暑いよね、私は知ってるよ」と声をかけた。
ファンが「押し潰された」と言った後、ステージ前の押し合いへし合いが緩和されるまで、Billie Eilish は音楽を止めたとのことだ。

一歩下がって、皆ちょっとスペースをあけて。

誰か気分が悪そうな場合は、誰かに言ってね。

感情を抑えないで。

Billie Eilish はファン想いで常にファンの状況を気にかけているが、その姿勢はファンたちにも良い影響を与えているようだ。
なお、3分後にショーは再開され、彼女は後に会場の全ての警備員と全てのスタッフに対して感謝の言葉を述べたとのことだ。

なお、Billie Eilish がファンの状況を気遣ってライブを一時停止させるのはこれが初めてではない。以前にも、彼女はO2のセキュリティチームに観客たちに水を配るように依頼している。また2月には、Billie Eilish はアメリカ・アトランタで開催された「Happier Than Ever」ツアー公演の最中、ファンの一人が呼吸できずにいることに気付き、そのファンが吸入器を手にするまでショーを中断させており、更にその月の後半にも、ニューヨークのマディソンスクエアガーデンでのショーの最中に、体調が悪そうなファンに対して「座って観たいなら許可されているから。どうぞ、大丈夫だよ。座って、息をしてね」と声を掛けていた。
 
なお、ライブやフェスティバルの最中の事故については、Travis Scott(トラヴィス・スコット)主催の「Astroworld Festival」の死亡事故依頼、業界全体が神経を尖らせている問題となっており、「Astroworld Festival」の死亡事故後、Billie Eilish が上記の吸入器の件でファンを気遣った対応をしたことが「Astroworld Festival の Travis Scott の件を批判したものである」として、ye(イェ)こと Kanye West(カニエ・ウェスト)が Billie Eilish に Travis Scott と事故で亡くなった遺族に対して謝罪を要求していたが、Kanye West の批判は「見当違いである」との声も大きかった。