Armin Van Buurenは、今年Ultra Japanの初日を大いに盛り上げてくれた。今年のUltra Music Festival Miamiでは、彼のラジオ番組A State Of Tranceは、700回目のエピソードを迎え、44カ国のラジオステーションへと放送された。テーマもTogether In A State Of Tranceといい、ファンと一緒の空間を忘れず、最新のビジュアルも搭載した。
 

そんな彼が作り出すライブショーの魅力は、当日参加した方々は感じ取っただろうが、それが実際にどのように作り上げられているのか気になるでしょう。



彼のショーは、エネルギッシュで音、放たれるライト、ビデオ搭載、スペシャルエフェクトなど多くの要素を取り持つ。

しかしこれは、DJのArminと彼のテクニカルチームのスムーズな連携とチームワークなしでは出来ない。

ここで、Arminが今年の8月15日に開催されたロシア市内の２公演の際の裏方チーム密着取材について詳しくみていこう。



スタッフは、Michael Seeverens、Thomas Hillen、Cheverno Leiwakabessyを含む。彼らは、ロシアのセントペテルブルグ空港に到着してすぐ、ホテルに行き、その後荷物をおいたら会場へ行き、サウンドチェック、ショー開催、そして帰国便の手続きなど、常にArminより一足先に行動をし、Arminが気持ちよくステージを迎える準備をするのだ。彼らは、All Work No Playといったモットーを掲げ、何でもビジネスが最重要スタンスなのだ。よってDJ以上に各地を旅することが多い。

例えば、ある公演では、公演の前日になって、普段とは違うケーキ型のステージで公演を行うArminのスケジュールを主催者側から伝えられたテクニカルチーム。そんなわずかな時間でも慌てず、ビデオ搭載の方法の会議に入るのだ。



ケーキ型のステージは、Arminの力強いライトショーやテクニカル技術には規模が小さすぎて、添えない部分があるという意見が出るも、これはロシアのラジオ局Radio Recordの２０周年イベントであり、トピック性は抜群。よって、この際もロシア側の主催者にArminのショーを最大限に引き出すためのステージ構造などのアドバイスをテクニシャンの視点から伝え、次回ロシアに行くときにより良いパフォーマンスを行えるように、常に一歩先を見据えて行動しているのだ。

また音量より音質にこだわるArminの技術チーム。パワフルなスタートを成功させるためには、大音量でなく、高度な音質にこだわる。Sander とThomasは、スピーカーの設定、コードの位置、コントローラーのチェックをする中、CheとMichaelは照明、サウンド、スペシャルエフェクトやビデオ搭載を全面に観客の中のスペースで操作する。あるビデオは、彼のトラックと関連性のあるものもあれば、音のスピードに左右されず、インストールされたものが搭載されるため、その予期せぬ場合にも対応するのだ。



またArminのショーで印象が高いのがMyo Armband。センサーが搭載されているこのアームバンドはBluetoothによってデータを集計。Arminが身につけたときのデータに基づいて、Arminの様々な手の動きを研究し、12連続でレジデンシーを持つUshuaia Ibizaで初めてその研究結果が試され、そこでArminがバンドによってビデオやイメージをコントロールできることがわかったのだ。Ultra Japanでライトを操るArminの姿はみなさんも覚えているでしょう。それの裏にはMyo Armbandとそれに関わったプロデューサーの数々の努力と研究の成果にあったのだ。
 

このように、サポートするメンバーとの厚い信頼と彼らの完全主義な心構えなしではArminの迫力あるショーは成り立たない。大型フェスのような大きな会場からクラブのような小さな現場でも大きさに関わらず、常に全力投球するのがArmin Van Buurenのチーム。