いよいよ開催が間近に迫ったSeiho『Collapse』リリース・パーティー。
ワールドワイド・デビュー作となったアルバムが国内外で確かな評価を獲得する中、今月末行われるリリース・パーティーではKan Sanoをキーボードに、松下マサナオ(Yasei Collective)をドラムスにむかえ、Seihoがキャリア史上初となるバンド・セットを披露する。
三者ともにジャズをルーツとしながらビート・ミュージックやポップ・ミュージックに造詣が深く、それぞれが多くのアーティストとのコラボレーションを行ってきたという共通点がありつつも、これまでステージを共にすることのなかった3人がバンドとして集結し、この日のためだけに魅せる一夜限りのパフォーマンスは絶対に見逃せない!
 
バンドセットに臨むにあたり行った3人での初めてのリハーサルの直後、現在JJazz.Netにて放送中のKan SanoによるJAZZをキーワードにしたインターネットラジオ、”JAZZ CAN” の収録が同スタジオ内にて、ゲストにSeihoを迎え行われた。

Kan SanoがSeihoの音楽的バックグラウンドや今回のバンド・セットへの思いについて迫った今回の放送。ふたりのトークの一部をSeiho本人へのミニ・インタビューとともに特別に公開。
Kan Sano (以下 K) -  バンドセットのリハを今終えたところじゃないですか。6月の末にリリパがあって、そこでぼくとドラムの松下マサナオ君を迎えてバンドセットという感じなんですけど、Seiho君はバンド経験ってあるんですか?

Seiho (以下 S) - バンド経験っていうのは全然なくて、小学校でギターを始めて、その後中学校の吹奏楽部でトロンボーンを始めたんですけど、吹奏楽部が退屈で、すぐに地域のジャスバンドに入ったんですよ。

K - ビッグバンドみたいな。

S - そうそう、そこからもうビッグバンドの流れにいってるから、ロックを全然通っていなくて。

K - じゃあそのビッグバンドでジャズっぽいコードとか、今につながるバックグラウンドが培われた感じなの?

S - そうっすね。親父がもともとジャズがすごい好きで、ずっと聴いてたり。父はビバップ原理主義っていうか。

K - ああ、昔ながらのジャズ親父っていうか。

S - そう、フュージョンとかはあんまりって感じなんですけどぼくはずっとフュージョンが大好きで。小学校の頃はスタッフとか。

K - 小学校の時から聴いてたの?

S - 聴いてました。あの頃は親とのコミュニケーションで音楽を聴いているみたいな。親が週末ライブとかタワレコに連れて行ってくれて、選んだCDを家族で一緒に聴いたり。

K - J-POPとかも聴いてたの?

S - J-POPは全然聴いてないです。

K - じゃあSugar’s Campaignだとかのポップサイドの活動とかには、そんなにバックグラウンドっていうのはないんですか?

S - 逆に母親はディスコとかも好きだし、大貫妙子さんとか山下達郎さんとかも好きで。

K - そういうのも聴いてきたんだと思ってた。

S - そっちは母が懐かしい音楽という感じで聴いてたんですけど、ぼくの世代でいうポップスのモー娘。とかSPEEDとかは全然聴いてなかったですね。
K - バンド・セットって今回初なんですよね?もともと構想とかはあったんですか?

S - 2015年くらいからコラボレーションが増えたんですよね。それこそ矢野顕子さんとか、この前の三浦大地くんの曲とかもなんですけど、一緒に曲作りをして発表する機会が増えて。海外に行った時もセッションして曲作りをするっていうのを経験して。今までの僕はコントロールフリークだったんですけど、人と演るのいいなって。

K - それまではひとりで演るほうが楽しかったんですか?

S - 制御出来じゃないですか、人って。だからなんか怖いなみたいのがあって。でも人とやることによって、"人と演っても変わらない自分をいかに保てるか”っていうことがあるのに気づいて。
矢野顕子さんとご一緒したときに、矢野さんはすごくいろいろな人とコラボレーションをしているから、そういうのってどのような意図とか想いがあるんですかって訊いたら、「たとえ中学生とか高校生がつくったような音源があがってきたとしても、私がボーカルを乗せたらマジいい曲になるから最強」って言ってて。

K - 最高ですね。矢野顕子最強説ですね。

S - この自信が人と一緒にできるということなのかなと。

K - それを自分でちゃんと理解してるっていうのがいいですよね。

S - だからそれも含めて、今までやらなかったことを積極的に今回からやってみようという思いがあって。

K - なるほど。

S - なんかバンド・セットになると、僕のイメージだとサウンドがタイトじゃなくなるというか。それに場面展開がささっと変わる仕掛けみたいなのも作りにくくなるし、人が演奏しているという温かみが逆に入り込んでしまうというか。

K - そう、そこらへんをどう考えているのかなって。そこを逆に活かしていきたいというか。

S - そう、今回はそこを活かしていきたいという感じです。今回Kanさんと松下さんに頼んだのも、その"人間ぽさ"と、"人間ぽくなさ"みたいな部分を理解してくれそうだったからで。それをいかにうまく1曲の中に共存させられるかっていうのを。

K - 今日リハしてみて、ぼくも手探りみたいな 状態だったんですけど、Seiho君はわりと手応えというか...

S - ありましたよ!

K - いい感じになるかもと言ってくれてたんですごいほっとしたんですけど。

S - イケます!バッチリです、これ完璧っす!ぼくのイメージ通りです。

K - あはは

S - なんかやっぱ、音を出してみてようやく自分の中でも全体像をつかめて、ここまでカタチが出来上がると、逆にここから崩せるなっていう。自由にやる部分とかも増やしたいなと。

K - 楽しみですね。

S - めっちゃ楽しみ!バンドっていいっすね。人と音合わせるっていいっすね。楽器っていいなと改めて思うな。
※なお、こちらの放送の様子はこちらから2016年7月20日(17:00まで)フル視聴可能
■JAZZ CAN
http://www.jjazz.net/programs/jazz-can/

JAZZサイド、BEAT MUSICサイド、そのどちらも行き来する注目の次世代ミュージシャン、Kan Sanoによる音楽プログラム。今回はワールドデビューを果たしたテン年代の日本電子音楽シーンを代表する異能=Seihoがゲスト。

Seiho、Kan Sano、松下マサナオ(Yasei Collective)による3人での初めてのスタジオ・セッションの様子を一部公開!

1回目のスタジオの感触はいかがでしたか?

S - いつもひとりでやるようなセットをバンドでやってみて、また思った以上にKanさんと松下さん、おふたりのテクニックが凄いので、ぼくはすごい安心してプレイできましたね。あとはハプニングをふくめてエキサイトしていくライブならではの感じというのがすごくよかったですね。

どのようなきっかけでこの3人でのライブをすることになったのですか?

S - Kanさんはもともと5年前くらいからの付き合いでライブでもご一緒させていただいたりしていて、松下さんとは最近Yasei Collectiveで一緒にライブする機会があって。ぼくももともとビックバンドでトロンボーンをやったり、ジャズをかなりやっていて。Kanさんも松下さんもルーツがジャズにあって、さらに今現状やっているのビートミュージックだとかポップスのサイドにも理解が深い方たちなので。こういう機会にトリオの編成で、ジャズっぽいニュアンスも含めて、バンドというよりもトリオ編成というところにこだわって、おふたりを呼びました。

最後に、今回のライブのみどころは?

S - バンドでのライブならではの高揚感、グルーヴでひっぱっていくような部分と、それとは対照的に冷たい空気になるような瞬間があったり、その抜き差しというか。普通のバンドには絶対にない部分だと思うんで、その温度差を感じてみてほしいと思います!


また、今回のリリース・パーティーにはSeihoと所縁の深い強力なサポートアクトが出演!

まずは京都を拠点として活躍する新鋭、ビートメイカーTOYOMU!
リリース当時、日本国内で聴くことのできなかったカニエ・ウェストの最新作をWhoSampledをGeniusを使って独自の妄想で作り上げ、自身のBandcampでセルフリリース。それが海外有力メディアに取り上げられるとたちまち大反響を巻き起こし、なんとその月のBandcamp売り上げチャート1位を記録したという奇跡のシンデレラ・ボーイ!当日はその超話題作『印象 Ⅲ:なんとなく、パブロ(Imagining “The Life of Pablo”)』をライブ・セットで初披露する!

[TOYOMU]
https://twitter.com/_toyomu_/status/741211324860895232 
『印象 Ⅲ:なんとなく、パブロ(Imagining “The Life of Pablo”)』
https://toyomu.bandcamp.com/album/iii-imagining-the-life-of-pablo

また、先日フィナーレを迎えたDK Soundをはじめ、Maltine Recordsのイベントなど数々の注目の集まるイベントに華を添え、その圧倒的存在感と変幻自在のパフォーマンスで噂が噂を呼ぶ無敵のデコ・チーム、嫁入りランドも登場!なにをやらかしてくれるか楽しみとSeihoも語る神出鬼没のガールズ・ラップ・トリオもまた、UKグライムの最強タッグ、マムダンス&ノヴェリストの"Take Time”のカヴァーをSoundcloudで発表し、本国のメディアに絶賛され話題を呼んだのは記憶に新しい。

[嫁入りランド]
Mumdance  "Take Time" feat. Novelist の嫁入りランドによるカヴァー
https://twitter.com/yomeiriland/status/741111569178755072​

既成概念を"崩壊=Collapse”させる衝撃のパーティーに乗り遅れるな!チケットのお求めはお早めに!
現在 iFLYERにてチケット販売中!
 
Collapse Release Party
2016/6/30 (THU) WWW

[Special Band Set]
Seiho
with
Kan Sano [Key.]、松下マサナオ [Ds.] (Yasei Collective)
Special guests:
TOYOMU (印象III:なんとなく、パブロ Live set)
嫁入りランド

OPEN 19:00前売TICKET ¥3,500(税込/1ドリンク代別途)
MORE INFO: http://www.beatink.com/Events/Seiho/