「HAYAMIMI」は、まだあまり知られていない要注目の新譜や新人アーティストを、「AWA」のプレイリスト機能を使っていち早くフィーチャーすることを目的に、「AWA」が2016年12月に立ち上げたプロジェクト。日々膨大な数の楽曲がリリースされる中、ユーザーが新しい音楽と出会う“指針”となることを目指し、プロジェクト名の「HAYAMIMI」には、『早(はや)い』と『流行(はや)り』という二つ意味を込められている。

プレイリストの選曲と監修を行う「HAYAMIMI」キュレーター第一弾には、本プロジェクトの発案者でもある音楽プロデューサーの大沢伸一氏を起用。9日に公開された、4つ目のプレイリスト『HAYAMIMI #4』も、日本であまり知られていない新進気鋭のクリエイターや、世界的音楽シーンを一歩先ゆく楽曲が並んでいる。
 

『HAYAMIMI #4』はキュレーター大沢伸一氏の以下コメントともに公開されています。

数多ある新鮮なものを選んで、AWAに存在してるものに絞り、リストにする際にまた精査する。この工程で様々なタイプを選ぶ選択肢の幅は今現在そう多くない。基本リラックスして聴ける歌ものが中心。とはいえ、これも世界のながれのひとつ、耳の早い世界のリスナーの傾向は、美しい旋律、和製に気持ちが向いているようだ。それでは参りましょう。

01. R&B HIPHOPプロデューサーでもっとも注目する1人。特筆すべきはEDM以降のR&Bではなく90年代から連綿と続くそれらの同軸にありつつ、ジャストなグルーヴの軸をずらしたような独特のビート感。

02.エレクトロ後期のニューレイヴ感とカリビアンのような軽快なリズムアプローチが小気味いいダンスチューン。

03.カテゴライズの難しい透明感のあるヴォーカルチューンはここ最近UKが主流。淡々と続く変拍子とポリリズムのトラックにこんなにビッチリヴォーカルを乗せられるという時点でこのクオリティと音楽性の高さを物語っている。

04.チルアウトというにはメランコリック過ぎるトラックとヴォーカル。叙情的な風景描写にも取れる繊細な楽曲。

05.英国盤RHYEとも取れる高音で歌う男性ヴォーカル。楽曲の重さは北米の比でなく、ロンドンのいっこうに晴れることのない分厚い曇り空がそうさせない。

06.UK発のクリエイターで近年出色の存在、EDM以降の手法ながらもFOUR TET等を思わせるインテリジェントな曲が多い。

07.UKで女性的男性SSW/PRIDUCERの登場、21歳。美しい声と透明感のある曲と少ない楽器構成、この要素は昨今の世界的なひとつのながれを感じる。

08.POST EDMなリラックスしたダンストラックで、僕が提案するSOFA DISCO(ソファでリラックスしながらも体が動くようなダンスチューン)の定義にすっぽりはまる。

09.D’ANGELOの白人版というと言い過ぎかもしれないけど、トラックのノリはそっち系。ソングライティングも王道で、UK勢では珍しい。

10.ワシントン出身GOLDLINKはいわゆる新世代のアメリカナイズされていないラッパーの部類に入るかと思う。語弊があるかもしれないがToro y Moiなどのミックスカルチャーとヨーローッパへのあこがれがこういう一風変わったムードを出しているのかもしれない。


また、すでに公開されている3つのプレイリストが好評を得ていることから、今後はプロジェクトを本格化させ、「AWA」の『BROWSING』ページでも紹介していく。合わせて、「HAYAMIMI」キュレーターについても、ジャンル・年代を問わず増やしていく予定。