2018年4月8日(日)、三重県ナガシマスパーランドにて開催された中部地方を代表するダンスミュージックフェスティバル WIRED MUSIC FESTIVAL’18。2018年のダンスミュージックフェスシーズンの開幕式となった同フェスティバルは、ダンスミュージックと Hip Hopミュージックが融合したフェスティバルとしてすっかり定着してきている。


当日は雨こそ降らなかったものの若干の寒さを感じさせる天候となったが、しかしむしろ一日中額に汗を光らせて踊りまくるダンスミュージックファンたちにとっては、丁度良い気温だったのではないだろうか。

この日メインステージである WIRED STAGE のトップバッターとなった名古屋発のDJ NAOTO は、午前中から重めのビートでフロアをウォーミングアップ。BPMを徐々に上げていき、開場直後とは思えないような盛り上がりに。


NAOTO からメインズテージを引き継いだ MOE は、要注目の若手アーティストとしての実力を大いに発揮、先日初来日・初公演を大成功に収めたばかりの Hip Hop デュオ、Rae Sremmurd の代表曲「Black Beatles」等 の Hip Hop 色強めの選曲から始め、Mura Masa「Lotus Eater」などを繋いで EDM への流れを作った。Joy Division の T シャツを着て笑顔でプレイするキュートな MOE と、その姿からは想像もつかないような力強いプレイとのギャップにノックアウトされた観客は多かったことだろう。



今回、海外アーティストではやはり DJ SNAKE 目当ての観客が多かったが、国内アーティストに目を向ければ、やはり PKCZ® × HONEST BOYZ® の人気が圧倒的だったように思われる。MAKIDAI のオーディエンスへの煽りに、踊りながらアーティストグッズを天に翳して応えるファンも多かった。HONEST BOYZ® のライブ中、なんとスペシャルシークレットゲストとして 三代目 J Soul Brothers のボーカル、登坂広臣が登場! 初公開となる新曲のお披露目もあり、ファンにはたまらないひと時となったにちがいない。



一方の WILD LIFE STAGEでは、テクニカルなレコード使いを披露し、R&B 〜 Hip Hop寄りの選曲でフロアを沸かす DJ たちの妙技を堪能することができた。RedBull Thre3Style 世界大会にて史上最年少優勝を果たしたDJ SHINTARO のプレイは、まさに圧巻。得意のスクラッチを交えた華麗なレコードさばきに何度も賞賛の歓声が上がった。


東京での公演を大成功に収めたばかりの GALANTIS は、ここ WIRED MUSIC FESTIVAL でも最高のショーを披露してくれた。ステージに彼らのトレードマークである Seafox(シーフォックス)の影、そして「GALANTIS」という文字が順次浮かび、GALANTISの二人が DJブース 背後に並べたドラムセットをまるで祭り太鼓よろしく打ち鳴らしてドラムロールを鳴り響かせ、DJブースに二人が立ってステージの開幕を告げる、というなんとも粋な演出でライブスタート!



炎の柱がステージに吹き上がり、アンセムの「Gold Dust」が流れると観客たちの大合唱が響き渡った。

そしてこの日のトリを飾った DJ SNAKE は、期待通り、いやそれ以上の興奮をフロアに与え、EDM 界のスーパースターとしての立ち位置を見せつけた。



Gammer「THE  DROP」が流れ、DJ ブースの上に立ち上がって手を天に突き上げて登場した DJ SNAKE。「What’s up Japan !!」と叫ぶと、会場からは盛大な歓声が響き渡った。突き上げるビートとサウンドの波に飲まれたフロアは始終テンションMAXで、DJ SNAKE の代表曲である「Propaganda」や「Turn Down for What」が流れると、飛び跳ねるように踊り狂うファンたちの姿が印象的だった。
 

イベント前日、A$AP ROCKY がアーティスト都合によりキャンセルというまさかの事態にファンたちは嘆き悲しんだものの、当日、蓋を開けてみれば最高のフェスティバルとなり、来場者たちは入場してから退場するまで大盛り上がりとなった 2018年の WIRED MUSIC FESTIVAL。来年は一体どのようなフェスティバルへとパワーアップしていくのか、ヘッドライナーには誰がラインナップされるのか。今から楽しみでならない。

Written by きのや