“天使の歌声”と賞賛され、2015年の第57回グラミー賞で「最優秀新人賞」など主要3部門を含む最多4部門を受賞し、デビュー・アルバム『In The Lonely Hour(イン・ザ・ロンリー・アワー)』は世界総売上げ枚数1,200万枚を誇る“声力No.1シンガー” Sam Smith(サム・スミス)

昨年11月に発売したセカンド・アルバム『The Thrill of It All(スリル・オブ・イット・オール)』は自身初となる全米&全英のダブル1位を獲得、また世界94の国と地域のiTunesアルバム・チャートで1位に輝いている。
 

その傑作アルバムを引っ提げた「The Thrill Of It All World Tour」の待望の来日公演初日が先週12日(金)にさいたまスーパーアリーナで行われた。会場には、平日の夜にも関わらず18,000人のファンが集結。ノリの良い「ワン・ラスト・ソング」から始まると、

「東京のみんな!気分はどう?元気?元気?みんな元気かな?」

とファンを気遣い、デビュー・アルバムから「アイム・ノット・ジ・オンリー・ワン」と「レイ・ミー・ダウン」を続けて歌い、その後も、Sam Smith 名義の楽曲のみならず、自身が本国イギリスでブレイクするきっかけとなった Disclosure(ディスクロージャー)との楽曲も2曲披露。
 
 

合間にサムは、

「みんな知ってたら、是非一緒に歌ってね!」

と観客に伝え、とても暖かく、幸福な時間が流れる。MCでは

「今回5回目の来日なんだけど、僕は日本が本当に好きなんだ。食べ物も大好きで、今回はラーメンをちょっと食べすぎちゃったよ(笑)」

とお茶目な一面も。その後、

「僕はいつも世界を飛び回ってライヴをしているけど、それって、僕だけの力じゃ絶対に成し得ないことで。僕をいつもサポートしてくれる、バンドとコーラスのみんなを紹介します!」

と言い、一人ひとりを丁寧に紹介するあたりも、サムの人柄の良さが見えた。

Photo by Masanori Naruse

 アンコールは、3曲。今年1月にプロモーション来日をした際に、日本のテレビなどでも披露したヒット・シングル「パレス」。ギター、ベース、ピアノ、女性シンガー、そして彼女と対面式で向き合って歌う Sam Smith の、そぎ落とされたミニマムなサウンドだが、それはそれは壮大で、心が洗われるパフォーマンスだった。この後に続いたのが、日本デビュー・シングル「ステイ・ウィズ・ミー ~そばにいてほしい」。この曲のイントロが流れた瞬間、観客からは「おおっ!」と大きなどよめきが。
歌い始める前に、

「この曲は、今から4、5年前に初めて日本に来た時に、小さな小さなライヴハウスで歌った曲なんだ。その時も、そして今も、この曲をみんなの前で歌うのが好きなんだよ。この曲はみんな歌えるよね?一緒に歌ってね!」

と。この曲が最後と思いきや、最後は「プレイ」。「今は状況が良くないし、怖いけど、僕は祈る。状況が好転するように、神は今まで信じてなかったけど、神に祈ってみるよ」という荘厳な歌で終了。約2時間のライヴは、大きな、大きな拍手で幕を閉じた。

そんな Sam Smith の来日公演は東京のみではなく、昨日大阪城ホールで大阪公演が行われた。
 

2018/10/12 さいたまスーパーアリーナ セットリスト

1.ワン・ラスト・ソング / One Last Song
2.アイム・ノット・ジ・オンリー・ワン / I’m Not The Only One
3.レイ・ミー・ダウン / Lay Me Down
4.アイ・シング・ビコーズ・アイム・ハッピー / I Sing Because I’m Happy
5.オーメン(ディスクロージャー feat. サム・スミス) / Omen (Disclosure feat. Sam Smith)
6.ニルヴァーナ / Nirvna
7.アイ・トールド・ユー・ナウ / I Told You Now
8.ライティングズ・オン・ザ・ウォール / Writing’s On The Wall
9.ラッチ(ディスクロージャー feat. サム・スミス) / Latch (Disclosure feat. Sam Smith)
10.マネー・オン・マイ・マインド / Money On My Mind
11.ライク・アイ・キャン / Like I Can
12.リスタート / Restart
13.ベイビー・ユー・メイク・ミー・クレイジー / Baby You Make Me Crazy
14.セイ・イット・ファースト / Say It First
15.ミッドナイト・トレイン / Midnight Train
16.ヒム / Him
17.プロミセズ(カルヴィン・ハリス feat. サム・スミス) / Promises (Calvin Harris feat. Sam Smith)
18.トゥー・グッド・アット・グッバイズ ~さよならに慣れすぎて / Too Good At Goodbyes
<アンコール>
1. パレス / Palace
2. ステイ・ウィズ・ミー ~そばにいてほしい / Stay With Me
3. プレイ / Pray