イタリア出身のアーティスト Bottai(ボッタイ)が、2月に Ultra Records から「Remember Me」を、更に4月には Doorn Recordsから「Hodor」と、2曲のシングルをリリースした。どちらも1度聴けば耳に残る、エモーショナルで繊細な Bottai らしいトラックに仕上がっており、また彼ならではの楽曲制作のこだわりが感じられるトラックとなっている。
 
 

(日本語翻訳)
ハロー、日本のみんな!Bottai だよ。
イタリアが外出禁止になってから、僕は40日間家にいるよ。だけど僕は安全だ。みんなも安全でいることを願っているよ。
iFLYER でインタビューをして、iFLYER のために60分のMIX(※)も作った。
今は良い音楽が必要だ。みんなで一緒に乗り越えよう!
ぜひ僕のインタビューと MIX をチェックしてみてね。
このインタビューと MIX でみんなを元気付けられたらいいな。ありがとう!

※Bottai による iFLYER ユーザーのためのスペシャル MIX は、この記事の最後に掲載してあるのでそちらも要チェック!

Bottai は、 DJ / Producer / Sound Engineer / Composer / Arranger と、多数の肩書を持つ才能とスキルの塊のようなアーティストだ。
彼は Sebastian Ingrosso のレーベル Refune、Warner Music の傘下である Big Beat、Sander van Doorn のレーベル Doorn Records、Armin van Buuren のレーベルである Armada、そして再始動が噂される Kryder のフリーレーベル Sosumi Records など、数々のメジャーレーベルからリリースをしてきている。


また、数多くの大御所アーティストたちに手厚くサポートされている。Swedish House Mafia のメンバーである Sebastian Ingrosso、Steve Angello をはじめ、Tiesto、Hardwell、Afrojack、Martin Garrix など、名前を挙げればきりがないほどだ。


新曲「Remember Me」は、イントロにこれまでにも様々なアーティストにサンプリングされてきた Robert Miles 「Children」 が使用された、奥深い味わいの1曲だ。また、同曲はオフィシャルリミックスパックも4月にリリースされている。
 

Hodor」は、大人気海外ドラマ史リース「ゲーム・オブ・スローンズ」のファンであればすぐ気がつくだろうが、ゲーム・オブ・スローンズに出てくるキャラクターの名前だ。この楽曲は Bottai が彼の甥に捧げた1曲であると SNS 上にて語られている。
そんな Bottai に、iFLYER では2曲の新曲についてのエピソードと、Bottai が現在住んでいるイタリアの状況について独占インタビュー! 新型コロナウイルルスの被害が深刻なイタリアだが、 新型コロナ禍のイタリアでアーティスト活動を続ける Bottai の視点から見たイタリアの現状をレポートしてくれた。
 

iFLYER: 先日Doorn Records からリリースされた "Hodor" は、あなたの甥っ子さんに向けた曲であるとのことですが、彼が大人になった時にこの楽曲を聴いて何を感じて貰いたいですか?

Bottai:そうだね、この曲は僕の甥の8歳の誕生日にリリースした。この楽曲はタイトルから分かるように「ゲーム・オブ・スローンズ」のキャラクター、Hodor からインスピレーションを受けたんだ。彼のように、心に思い描く願いのために戦うことは、強い力となると思うよ。


iFLYER:最近では、Ultra Records からも "Remember Me" をリリースされましたが、同曲では1995年に大ヒットした楽曲である Robert Mileの "Children" をサンプリングし、完璧に活用しています。これまで様々なアーティストがこの曲をサンプリングしていますが、"Remember Me" は今まで聴いたことのないようなトラックに仕上がっています。この曲をサンプリングしようと思ったきっかけと、この曲を通してリスナーに伝えたいことを教えてください。

Bottai:"Children" は、ダンスミュージックシーンで最もカバーされている楽曲の1つだよね。個人的にはこの曲以外でカバーを制作することはなかったと思う。このクールなアイディアは、伝説的なピアノのメロディーを全く別の曲に作り変えることだった。正直に言うと制作当初は、アイコニックなこの楽曲を作ることに少しプレッシャーを感じていたんだ。だけどその後は、自然でリアルな流れで制作したよ。


iFLYER:新型コロナ禍の現在の状況下で今後のプランを練ることは難しいかとは思いますが、上半期2020年、それから来年2021年に向けて何か素敵なニュースはありますか?

Bottai:そうだね、そんなにたくさんはないんだ。実は、僕はテニスの先生をとして働いているからね。だけど、今は普段の生活に戻ることでさえ楽しみで仕方がないよ。テニスクラブのスタッフや子どもたちと一緒にテニスをプレイしたり、教えたりすることが楽しみだよ。幸運なことに、この状況でも僕は制作活動を止めなくて済んでいる。だからたくさんの曲が仕上がってリリース待ちだし、制作途中の楽曲もたくさんある。だけど、ライブなどはもっと時間が経たないとできないんじゃないかな……。


iFLYER:"Remember Me" のリミックスでは Bottai の別名義である ”Taibo” としてオフィシャルリミックスもリリースしましたね。Taibo は新しいプロジェクトですか? どういったことをするのか教えて下さい。

Bottai:そう、僕の別名義だ。"Remember Me" が Taibo としての初のリリースになる。ミュージシャンとして、僕の頭の中に浮かんでくるもののほとんど全てを制作しなければといけないと感じてしまう。しかし、新しいアイディアが浮かんだとき、Bottai の音楽スタイルとは矛盾を感じてしまうことがあるんだ。だから、Taiboを始めようと思った。Taibo は Deep/Techno スタイルな楽曲になるかな。Bottai っぽくない楽曲は Taibo になるって思ってくれていいかもね(笑)。

iFLYER:日本人のファンから DM を貰ったりしますか?

Bottai:貰うよ! 僕はそうやってメッセージを貰えることがとっても嬉しいんだ! 実名で覚えているのが、"MR. Kunitoshi Ishida" 君。彼は絶対に日本人だと思う。だってたまに彼は日本語でメッセージをくれたりするからね(笑)。

iFLYER:あなたは現在住んでいるイタリアのニュースは、日本でもたくさん目にしますが、あなたの目から見て、今イタリアはどんな状況にあるか教えて下さい。

Bottai:たぶん、当初はこの状況をみんなが軽く考えていたと思う。もちろん、誰もパンデミックになるなんて想像もできなかったと思うけどね。だけど今は、そういった緊急事態が何週間も続いて、少しずつ状況は良くなっているんじゃないかな。だから皆、同じような常識を持ってこの状況が収束に向かうことを願っているよ。

iFLYER:#StayHome の時間は何をしていますか?

Bottai:僕はラッキーだと思う。僕には家族がいるし、甥っ子と一緒に遊べるし、仕事を続けられる可能性もあるし、家にはエクササイズできるスペースもあるからね。だから僕は文句なんて一つも言えないよ。多くの人々は家に閉じこもっている中で、たくさんの様々な問題を抱えていると思う。
僕は音楽に時間を費やしているよ。ただ音楽を聴くだけだったり、音楽を勉強したり、それからコラボ楽曲のリリースの話も進んでいる。あとは、甥っ子と一緒に宿題をやったり、友人やコラボ相手とビデオ通話もしている。本も沢山読んでいるよ。

iFLYER:今後、ヨーロッパの音楽シーンはどうなっていくと思いますか? いつになったらクラブやフェスなどは以前の状態に戻ると思いますか?

Bottai:僕はエコノミストじゃないし、今後に関するいくつかの理論があるけど、誰も確実にどうなるかなんて分からないと思う。だけど、僕たちみんなで本気でこの問題に取り組くべきだと考えているよ。多くの人々がこのロックダウンで深刻なダメージを受けたと思う。ワクチンができるか、効果のある治療方法が見つかるまで、前のようには戻れないと思うね。もちろんそういったことの後に、クラブやフェスティバルが開催できるようになると思う。もちろん2021年初旬辺りにコンサートなどができれば素晴らしいとは思うけどね。
 

先日、Bottai の最新ミックス「iFlyer, Italy X Japan 1Hour Mixtape」が SoundClound にアップされたので、そちらも上の新曲2曲と併せてぜひ聴いてみて欲しい。
 
新型コロナウイルス収束後に来日公演してくれることを心待ちにしつつ、今は STAY HOME で Bottai の楽曲をおうちでのんびり楽しもう!
 

Bottai

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