フォール・アウト・ボーイのピート・ウェンツに見出されて、デビューを果たしたラス・べガス出身の4人組、パニック!アット・ザ・ディスコ。エレクトロでダンサブルなデビュー・アルバム『フィーバーは止まらない』はアメリカで170万枚を突破し、プラチナ・ディスクを獲得した。シアトリカルなプロモーション・ビデオとライヴも大きな魅力のひとつで、2006年のMTV ビデオ・アワードで「アイ・ライト・シンズ・ノット・トラジェディーズ~いつわりのウェディング」がビデオ・オブ・ザ・イヤーを受賞。なんとレッチリの「ダニー・カリフォルニア」やマドンナの「ハング・アップ」を押しのけての受賞は、快挙だった。 2008年にはビートルズ他のロック・クラシックスに大きな影響を受けたセカンド・アルバム『プリティ。オッド。』を発表。ビルボード・アルバム・チャートで初登場2位を記録し、ルーツ・ロック的なサウンドを追求した意欲作だったが、その路線を追い求めるライアンとジョンは音楽の方向性の違いから、バンドを脱退した。 残されたブレンドンとスペンサーはバンド活動を継続し、ニュー・アルバムの制作に取り掛かった。プロデュースを担当したのはブッチ・ウォーカー(ウィーザー、ピンクなど)とジョン・フェルドマン(ネオン・トゥリーズ、ザ・ユーズド)。この新作『悪徳と美徳』は、シンガーで色々な楽器を担当するブレンドンとドラマーのスペンサーという二人のメンバーになってから初のリリースとなる。 「長い道のりだったよ。でも出来上がった楽曲には興奮してるよ」とブレンドンはオルタナティヴ・プレス誌のインタビューで語っている。