レポート
7月16日(土)に開催された、音楽情報サイト「UTALABO」主催のライブイベント「UTALABO presents FRESH RHYTHM」。
昨年に開催した第一弾に続き、今回も将来有望なアーティストが続々と出演。それぞれがしのぎを削るように、個性沸き立つステージを繰り広げてくれました。
トップバッターで登場してくれたのは、弱冠16歳の女性シンガーRIRI。この日が本格的なライブイベントデビューとなった彼女ですが、堂々とした佇まいでジャスティン・ビーバーの「Love Yourself」のカバーを含む4曲を歌い上げました。細身な身体にも関わらず、本当に重厚な歌唱力でびっくり!また、仕草や表情のひとつひとつも可愛くて、同性ながら釘付けになってしまいました。7月22日には初のバラード曲「Yes Be Free」も配信リリースされるそうで、楽しみです!
柔軟な歌声で魅了してくれた金井トシキは、配信されている「be a player」をはじめ4曲を披露。普段は深夜の現場を中心にライブを行っている彼。意外にもこの日がVUENOS初ライブだったそうで、かなり緊張されていたようですが、そんな素振りを微塵にも感じさせないピースなステージを展開してくれました。そして金井トシキと言えば、MCでのトークも持ち味の一つ。この日も軽妙なユーモアを持ち出しながら、オーディエンスを沸かせていました。
ゆったり調の「ただ」で幕を開けたTSUNEIのステージは、いつにも増してハートウォーミング。飾らない笑顔をお客さんひとりひとりに向けながら、抜けの良いパワフルボイスを惜しげも無く披露していました。定番となりつつある「空が代わりに」はもの悲しい曲ですが、TSUNEIは「今日まで近くにいた人が明日いきなりいなくなることがあるという現実を感じることで、今の幸せを再確認することが出来る曲」とコメント。歌詞の一言一言がとても力強く、それでいて心にゆっくりと染み込んでくるのが彼女の大きな魅力なのだな、とあらためて感じました。
迫力のある歌声と軽快なウクレレで、登場した瞬間から会場を気持ちいいグルーヴで包み込んだKAIKI。この日のセットリストは”カバーオンリー”で、ウィズ・カリファとチャーリー・プースのコンビで大ヒットを記録した「See You Again」や絢香の代表曲「三日月」など、洋邦の名曲を詰め込んだアコースティック編成でした。その爽やかでエモーショナルなムードを放つ歌声に、心臓がぎゅーっと締め付けられるようでした。最後は誰もが知るBEGINの楽曲「島人ぬ宝」。KAIKIが「イ〜ヤ〜サ〜サ」の掛け声を行うと、再び会場は南国ムードに。どの曲もカバーではありましたが、オリジナリティに富んだ素敵なステージでした。
制服姿とリコーダーの演奏で登場したかと思いきや、いきなり激しいダンスで一気に会場の空気を変えた新しい学校のリーダーズ!あらゆる手段を繰り出すネタ尽くしのシュールなパフォーマンスに、「どこまでやるの!?」と終始目を離せませんでした。まるで学校での一日を凝縮したようなライブはアットホームでもあり、めまぐるしさと同時に不思議と心地よさを感じることが出来ました。自分の中のいろんな概念を打ち砕かれる感覚を味わえるリーダーズのステージ、オススメです!
フレリ後半戦の幕開けを飾ったのは彼女、黒川沙良でした。圧巻のカッコいいピアノ伴奏とソウルフルな歌声で一気にオーディエンスを魅了した彼女は、「ガールズトーク」や来るニューアルバムにも収録されるという「Blue」などを歌唱。切なさがぶわっと際立つ歌詞とメロディと温かみのある歌声が、まるで全身を包んでくれているような安心感をくれます。そして何といっても、MCタイムでの可愛らしい声!歌っているときとは打って変わった彼女のギャップに思わずキュンとしてしまいました♡
キラッキラの笑顔とキレッキレのダンスで一気に会場の視線を集めたJ☆Dee'Z。あのSPEEDを彷彿させる初々しいダンスパフォーマンスは、年齢や性別関係なく盛り上がれること必至です!MCでは中高生らしい無邪気なやりとりもあって、会場も和やかムードに。1曲目の「だいすき」では、振り付けや手拍子で観客を煽り、元気いっぱいなライブを展開。また、3曲目に歌った新曲「Dream Arch」については、「夢をテーマに書いた曲なので、自分にとっての夢とは何なのか考えながら聴いてほしい」と前置きし、希望に満ちた空間を会場も巻き込んでエンジョイしていました。
沖縄出身の10代シンガーの安次嶺希和子は、「はいさ〜い!」という元気なあいさつと共に登場。キュートな高音ボイスで「Remember me」などを披露し、会場にはほっこりとした温かい空気が流れていました。「皆さんには、会いたいけど会えない人はいますか?」と観客に投げかけた後に歌われた「太陽の雫」は、彼女の体験談を元に作られた楽曲。今にも壊れてしまいそうな繊細なボーカルに一気に引き込まれました。
8人の大所帯で会場をフルパワーで盛り上げた1 FINGER。この日は間もなくリリースされる2ndミニアルバムのリードトラック「My Style」をはじめ耳馴染みの良いナンバーを連発し、終盤に近付きつつあったフレリの空間に生き生きとしたヴァイブスを運んでくれました。MCではお客さんやメンバーを適度にいじながら進行するなど、終始穏和なムード。確かな歌唱力とかっこよくて程よく力がぬけたラップはケツメイシ同様、この時期に聴きたくなります!
「UTALABO」でもお馴染みのシンガー、當山みれい。「Love Me Crazy」でダンサブルに幕を開けた彼女のステージですが、意外にもその後はミディアム〜スロウが中心。特にラストの2曲は、デビュー曲である「Fallin’ Out」と今月27日発売のニューアルバムのタイトル曲「My Way」という彼女の歴史を感じさせるセットリストで、感慨深くなったファンの方も多いのではないでしょうか。「My Way」については「この曲を歌うことで自分の道、やりたいことが見えてきた」と話し、パフォーマンスにも確かな意志が息づいていました。
トリを飾ってくれたのは0TU1。持ち前の親しみやすいパフォーマンスはこの日も健在。ラブソングがコンセプトになっている来月発売のミニアルバム「Love Science」からも楽曲を披露し、観客に一足早くドキドキを届けていました。また、他の出演者の年齢が若いことにも触れ、「10代の頃は鬼ごっこやゲームばっかりしていたオタクだった」と話し、会場の笑いを誘う場面も。彼ららしい自然体さが光るステージでした。
最後はMCの白原ケンイチの呼びかけで、ステージ上にこの日の出演者が再び集結。カラーの違うライブを展開してきたフレリですが、こうしてメンバーが一堂に会すると、このイベントがいかに彩り豊かであったかが一目瞭然です。
昨年と引けを取らない勢いで、新鋭アーティストのフレッシュなエネルギーが巻き起こった「FRESH RHYTHM」。音楽ファンの人にとっては、たまらない一夜だったのではないでしょうか。今後も素敵な音楽をたくさんプレゼンしていきますので、引き続きお楽しみに!