MISIA New Album「HELLO LOVE」
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<全曲解説>
「Welcome One」
スローでドリーミーなオープニングから、視界が一気に開けていくようなイントロ、そして手綱をグッと引き締めたようなAメロ〜Bメロを通過して、サビで解放された時の気持ち良さと言ったら! ドラマティックな展開とスリリングで煌びやかなサウンドが往年のディスコの扉を開ける。歌詞の力強い言葉も含め、まさにオープニングにふさわしいナンバー。

「Hello Love」
ドラムのフィルイン後のイントロで懐かしくも新しいシティポップの風を感じて体がスウィングする。二本ラインになったコーラス、シンセの使い方、テンポなど、70年代サウンドをふんだんに意識した作りとなっている。そこに佐橋佳幸のギターが加わることで説得力がぐんと増す。歌詞も音楽的で、〈Hello Hello〉〈L.O.V.E.〉〈G.O.G.O〉といったフレーズが効果的に用いられている。ちなみに、アルバムタイトル・トラックが入っているというのは今回が初。

「Higher Love」
藤井風が初めて楽曲提供したことでも話題になっている曲。アレンジには、ここ数年のMISIAの活動には欠かせない存在となっているトランペッター黒田卓也。さらに、HARLEM GOSPEL CHOIRがコーラスを吹き込み、ドラムやベース、テナーサックスといったベーシックトラックをニューヨークのミュージシャンたちが担った。藤井は楽曲提供だけでなく、ピアノ&オルガン、コーラスとしても参加し、絶妙なスパイスを効かせている。とにかく音楽はこうじゃなくちゃ!と思わせるミュージシャンシップに溢れた1曲だ。

「想いはらはらと」
川谷絵音の作詞作曲による楽曲で、歌詞とメロディーに独特の繊細さとぬくもりが含まれている。その、もどかしいまでの想いを愛しむように真っ直ぐ聴く者に届けてくれるMISIAの歌声とのコラボレーションが、今までありそうでなかったタイプの楽曲として、このアルバムの中でも一際輝きを放っている。アレンジはポップマエストロ・冨田恵一が担当。

「ずっと あなたと」
アコースティックギターの響きと打ち込みのリズムが溶け合い、そのまま海に注ぐようなサウンドスケープが絶品の一曲。同じ時間を重ねて共に生きていくことの大切さをシンプルな言葉で紡いだ歌詞が、心の中にさざなみとなって広がっていく。「想いはらはらと」とのつながりで聴くと、まるでひとつのストーリーでもあるかのようで、アルバムの醍醐味が感じられる並びとなっている。

「君の背中にはいつも愛がある」
黒田卓也のふくよかなトランペットの響きに導かれて、ふわりと体が浮かぶようなサウンドが心地いい。馬術競技をテーマに書かれた歌詞には、人と馬が心を通わせ一体となっていく過程で培われる確かな絆が描かれている。サビでのベースラインに馬の駆ける足音を想像したり、歌詞の中で馬に語りかける言葉に勇気をもらったり、サウンド、歌詞が一体となって目の前に情景を浮かび上がらせる。

「愛にまだ揺れている」
アンニュイな雰囲気が漂うソウルジャズ・ナンバー。〈明日への希望は 愛の代わりにはならない〉というフレーズも印象的な及川眠子の歌詞を、MISIAが揺らぐ情感ごと艶やかに表現していく。楽曲自体はアルバムの中でもっとも古くからあるものだということで、確かな存在感のある曲としてアルバムを彩っている。

「さよならも言わないままで」
悲しみを湛えたトランペットの響きが印象的だ。2020年4月に発出された一度目の緊急事態宣言下で制作を開始したという、ある種特殊な状況で生まれたこの楽曲は、その時の空気をたっぷりと纏い、特に歌詞の面で比喩などではなくあえて直接的な表現を用いたことで、どの時代にあっても通用する強さを具えた楽曲になったと言える。また、アレンジに中国の音楽プロデューサーが加わり、韓国で仕上げたというプロダクションも“今”を象徴している。

「木漏陽の記憶」
作曲とアレンジを松井寛&DJ EMMAの、ありそうでなかったコンビが担い、そこに及川眠子の歌詞が乗る。そうして出来上がったのが、昭和の哀愁漂うポップス+ハウスという、まるでリミックス作品のような時代を超えた中毒性ある楽曲。この曲に限らず、今回のアルバムに収録されている曲の多くが、参加しているクリエイターやミュージシャンの化学反応を楽しむことができるのがひとつの特徴となっている。

「好いとっと」
GReeeeN&亀田誠治と再タッグを組んだことでも話題となった、ファンキーなテイストを盛り込んだダンスナンバー。注目は何と言っても、九州への愛が感じられる歌詞だ。〈なんばしよっとね〉〈しゃれとんしゃ〉〈とんこつ バリカタ〉など、全編九州の方言で書かれた歌詞がノリの良いメロディーの上でキュートに響く。すでにライヴでも人気楽曲として定着している。

「歌を歌おう」
2021年の『24時間テレビ』チャリティーソングとして多くの人の心に届いた楽曲。作詞・作曲のさだまさしをはじめ、実力派ミュージシャンが勢揃いしたプロジェクトとしても話題となった。改めて音楽の、歌の持つパワーを感じさせるゆったりと大きなメロディ、そしてシンプルな言葉で編まれた歌詞は、一歩前に進む勇気をくれる。この時代に響く大切な曲だ。

▼「HELLO LOVE」Website:https://misiasp.com/hellolove/